庶民には買えなくても見る価値あり! ルノー/アルピーヌブースでは激レアな2台をお披露目【TAS2024】 (2/2ページ)

日本では24台しか販売されない「A110 R チュリニ」に注目

 一方の「A110 R チュリニ」だが、これは一昨年末に発表され、昨年分14台は速攻で完売したA110 Rの派生ヴァリアント。初期ロットの、日本への割当台数は24台のみとなる。

 具体的にはハイクオリティカーボンによるボディパネルの数々やディフューザー&ウイングといった空力デバイスはそのままに、ホイールだけが「GTレース」というA110 S同様のアルミアロイ版に変わっている。つまり、コクピットからルームミラーによるリヤ視界はなく、サベルトの6点式シートベルトとフルカーボンモノコックのバケットシートも受け継がれている。

 足もとのホイールだが、フロント7.5J、リヤ8.5Jというサイズは据え置きで、装着タイヤもミシュランのパイロットスポーツカップ2と、Rに準ずる。というのも、デュケーヌ社のカーボン製エアロホイールは、軽量である一方、通常の公道走行での取り扱いはセンシティブなため、あえてアロイホイールを履かせた、より公道向きの仕様ながら、まごうことなきハイチューンドというワケで、アルピーヌゆかりのモンテカルロラリーの名所「チュリニ峠」にちなんだというのだ。

 ちなみにホイールの選択はテキトーに組み合わせたのではない。アルピーヌA110にはフックス製の鍛造10スポークホイールも用意されているが、アルピーヌ・ジャポンの小川隼平社長から伝え聞いたところによると、テストドライバーのダヴィッド・プラシュいわく、A110 Rの「シャシー・ラディカル」には軽い鍛造ホイールよりアロイホイールのGTレースが相性が良かったのだとか。

 すると「なぜ?」と聞きたくなるのが素人の発想だが、テストドライバーにしてみれば「走ってみて実証的にフィールがよかったのはこっち」という話でもある。

 ちなみにブースで公開されている動画では、2023年の全日本ジムカーナ選手権でA110 Sでチャンピオン獲得、2024年はA110 Rで参戦する山野哲也選手が、双方のホイールのフィールを筑波で比べているので、展示車両ともども、そちらにも注目だ。


南陽一浩 NANYO KAZUHIRO

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