オンロード派のSUV乗りにとっての最適解が見つかる! SUV専用設計タイヤ「ブリヂストンALENZA」2本の性能を徹底チェックした (2/2ページ)

高い運動性能を求めるなら001!

 ALENZA 001はSUVでスポーティな走りを楽しみたい、という人に向けたSUV専用設計のタイヤである。プレミアムSUVに求められる高いトータル性能と運動性能を身につけ、ナノプロ・テック採用シリカを配合することによって発熱を低減し、転がり抵抗も抑え込んだ。転がり抵抗性能は、ほとんどのサイズで「A」を実現している。また、ウエット性能を大きく向上させているのも特徴で、ウエットラベリングは全サイズ「b」以上を達成した。

 トレッド面を見ると、リブ中央の設置圧を高め、ウエットグリップを向上させたマルチラウンド・ブロックと耐摩耗性を高めた3D-M字サイプが目を引く。ウエット路面で走り出したが、滑りやすい路面でもクルマの重さをしっかりと支え、エンジンやブレーキのパワーを速やかに路面に伝えてくれた。ウエット路面での安心感、ブレーキング時の減速感はかなり高いレベルにある。

 ALENZA LX100と比べると操舵したときにステアリングに手応えがあり、積極的に走ったときのタイヤのグリップ感もわかりやすい。サイドウォールもしっかりとした印象だ。最近は電動アシストのクルマが増え、加速すると瞬時にパワーとトルクが立ち上がる。ALENZA 001は加速時のトラクションのかかり方が絶妙で、コーナリングでGがかかったときの荷重変動も上手に抑え込まれていた。

 ストレートグルーブと呼んでいる真っ直ぐな溝が4本入っていて ウエット路面での安心感、ブレーキング時の減速感もよかった。濡れた路面でも素直なハンドリングを披露し、コントローラブルだ。自然な運転感覚で、舵の利きもいいなど、高い洗練度を感じさせた。ウエット路面でも旋回から加速に移るときのトラクションのかかりがよく、上手にラインをトレースしていく。また、少ない操舵でリニアにグリップが立ち上がるのも美点だ。接地面形状がよく、変形が少ないと感じられるし、路面からのインフォメーションも的確に伝わってきた。

 思った以上にスポーツ性の高いタイヤだが、快適性も高かった。段差や目地を乗り越えてもショックの吸収は速やかだし、走行中のタイヤからのノイズも上手に抑え込んでいた。

 ALENZAの2種類のタイヤはどちらも魅力的だ。オーナーがどういった使い方をするのかによってタイヤ選びは変わってくるが、ファミリー派や街乗り中心の使い方なら、日常のシーンで乗り心地や静粛性などの快適性が一歩上を行くALENZA LX100がいいだろう。SUVでもスポーティな走りやアウトドアが好きな人はALENZA 001がおすすめだ。ALENZAは、ユーザーの好みに合わせて上質な走りのタイヤを選ぶことができる。これは大きな魅力といえるだろう。

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