ホンダの「CMソング」がセンス良すぎないか? ヒットアーティストをいち早く発掘する宣伝部の慧眼 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ホンダのCMは昔からセンスがいいと評判だった

■ヴェゼルのCMに関しては先代モデルも現行モデルも曲とともにヒットした

■ホンダの宣伝部のセンスは非常に高い領域にあるといえそうだ

ホンダのCMはどれも印象に残る

 クルマのコマーシャルソングって、漠然とテレビをつけていても、ハッとさせられ、思わず画面に目を向けてしまうことがあるでしょ。その曲が好きな曲であればもちろん、聴いたことがない曲でも、曲にインパクトや心をときめかせるメロディや歌詞だったりすれば、それはもう、CMの狙いどおりということになる。さらに画像や映像がカッコよかったり、印象的だったりすれば、なおさらだろう。それをきっかけに、ディーラーに足を運び、購入成約!! なんてこともあったりするはずだ。

 そんな、イケているCMソングを連発しているのがホンダではないだろうか。古くはエリシオンのWILD CHILD(エンヤ)、ライフの白いアンブレラ(山下達郎)、ゼスト SPORTのFREAKYや甘い罠(倖田來未)、ゼスト SPARKのSparkle、Microphone(浜崎あゆみ)、あまりにも有名なステップワゴンのOb-La-Di, Ob-La-Da(ビートルズ)、最高にカッコ良かったステップワゴンスパーダのLet’s Dance(デビッドボウイ)、グレイスハイブリッドのSomebody To Love(クイーン)、ザッツのStrawberry Sex(平井 堅)、ロゴのIsn’t She Lovely(スティービー・ワンダー)、荘厳な雰囲気が印象的だったエリシオンのFlora’s Secret(エンヤ)、誰でもこの曲が好きであろうオデッセイのLOVE LOVE LOVE(ドリカム)、ホンダCMソングとして、好きだけじゃ足りなくて(ゴールデンボンバー)などがあった。

 そして近年、筆者が注目してきたのが、ヴェゼルのSTAY TUNE(サチモス)の採用から始まる一連のセンス抜群の選曲である。その後、オデッセイの映画「秘密 THE TOP SECRET」の主題歌Alive(Sia)、ジェイドのLOSER(米津玄師)、ヴェゼルの808(サチモス)、オデッセイの未来予想図II、Winter Song(ドリカム)、インサイトのyears(サカナクション)、ヴェゼルのズバリな曲名のHONDA(Friday Night Plans)、同じくヴェゼルの小さな惑星(King Gnu)といった流れは、多くの人の共感を得たに違いない。

 このことからなんとなくわかるかもしれないが、ホンダは新進気鋭のアーティストをいち早く登用してCMソングとして世に送り出してきた経緯もあるのだが、2021年発売のヴェゼルでは、凝りまくった映像とともに、きらり(藤井 風)の疾走感ある曲、テンポ、唄いまわしのまさに「神曲」といえるセンスのよさが印象的だった。もちろん、新型ヴェゼル(当時)もきらりも大ヒット。新進気鋭のアーティストだった藤井 風が一気にブレークしたきっかけとなったといっていいかもしれないほどのインパクトが、クルマと曲にあったのだ。

 いい方を変えれば、サチモスのSTAY TUME、SIRUPのDO Well、King Gnuの小さな惑星、すでに説明した藤井 風のきらりなどをCMソングとして採用してきたホンダ・ヴェゼルは、ヒット曲の宝庫でもあるのだ。


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青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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