「TRD」も「GR」もトヨタのワークスとしてモータースポーツ活動を行っているけどどう違う? それぞれの活動を整理してみた (2/2ページ)

ニュル24時間レースに参戦するために結成された「GR」

 一方GRは、2007年に当時のトヨタのマスターテストドライバーであった成瀬 弘や当時トヨタの副社長だった豊田章男がニュルブルクリンク24時間レースに出場するために結成したチーム、「Team GAZOO」が起源。

 2009年に「GAZOO Racing」になり、2015年になるとモータースポーツ活動に関しては、「GAZOO Racing」「TOYOTA Racing」「LEXUS Racing」の3つが統合され、トヨタグループのワークス活動はすべて「GAZOO Racing」に統一された。

 さらに2017年、トヨタの社内カンパニーとして「GAZOO Racing Company」が新設され、トヨタがこれまで活動してきたモータースポーツのノウハウを活かし、トヨタが販売しているクルマをスポーツカーとして専用のチューンアップをしたスポーツカーブランドとして「GR」を確立。

 スポーツカーブランドとしての「GR」は、チューニングレベルに合わせて
・GRMN
・GR
・GR SPORT
の3つのコンセプトで展開

 GRMNは、「GAZOO Racing tuned by Meister of Nürburgring」の略で、自動車開発の聖地ニュルを走り込んで、GRブランドの最高峰にふさわしいフルチューニングを施した車両。

 GRは、「GRヤリス」「GRスープラ」「GR86」「GRカローラ」などに代表される、こだわりのチューニングで走りを追求したブランド。

「GR SPORT」は、GRブランドのエントリークラス。「アクア」「ヤリスクロス」「ハイラックス」などをはじめ、ダイハツ製のコペンにもGR SPORTを用意して話題になった。

 その他、エアロパーツやマフラー、エアロスタビライジングコート(!)、オイルなど、GRブランドのアフターパーツもある。

 GRはモータースポーツのワークス活動とスポーツカーブランドで、TRDは主に国内レースの車両開発やエンジン開発、そして競技用パーツ、チューニングパーツの販売が主な役割だと思って間違いはない。


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藤田竜太 FUJITA RYUTA

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