R34GT-RかGDBインプレッサかランエボIXか? 当時の国産最強の4WDターボマシンはどれか論争を考える! (2/2ページ)

トータルバランスでランエボIXがやや有利か

 空力はR34のCd値が0.35、ランエボとインプは正確な数字が手もとにないが、エボはエボⅣ時代にCd値0.30を達成。GDBはおそらく0.36前後だろうが、R34は1998年デビューにもかかわらず、180km/h時にー20kgのリフトフォースが得られる空力ボディだったのが強味。

 ホイールベース:トレッド比も見ておくと、R34は1.79、エボが1.73、インプが1.70。どれもセダンベースなので、それほど数字は小さくないが、機動性のよさはインプとなる。

 ただ、この3台を横並びで比べるのは難しい。

 R34は1998年のデビューで改造範囲が極めて狭いスーパー耐久でも2003年までは絶対王者の存在だったし、インプの鷹目(F型)とエボⅨは、R34がS耐から退役したあとの2005年のデビュー。そのエボⅨは2007年、スーパー耐久で全戦クラス優勝を達成し、とくに開幕戦では総合優勝した実績もある。インプも2002年と2005年はスーパー耐久のチャンピオン。

 ハイパワー4WDの命ともいえる、電子制御がもっともポジティブだったのは、間違いなくランエボ。

 スペック的にはインプにアドバンテージがあるともいえるが、ボディ、空力、ターボチャージャー、ブレーキ、そして4WD制御といったトータルでいえば、当時、もっとも進んでいたのはランエボⅨだ。

 この3台のなかから、ノーマルで一番パフォーマンスがあったクルマを無理やり選ぶなら、ランエボⅨと考えるのが妥当だろう。


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