この記事をまとめると
■スマートキーは利便性が高いがリレーアタックに狙われやすく盗難リスクが存在する
■主要メーカーはボタン操作で電波送受信を一時停止できる機能を搭載している
■一時停止は盗難防止だけでなく電池節約にも有効で週末ドライバーにもおすすめの使い方だ
スマートキーに潜むリスク
愛車に近づき、ドアハンドルなどのスイッチに触れたり軽く押したりするだけで、ドアやトランクなどのキーロックの解除ができる「スマートキー」。いちいちカギを挿して解錠するのに比べれば非常に利便性が高く、軽自動車でも上級モデルであれば標準装備となっていることは珍しくない。
リモコンで解錠・施錠ができるだけのカギと違ってエンジン始動やシステム起動時にカギを挿す必要がないため、スマートキーはカバンのなかに入れっぱなしというユーザーも少なくないのではないだろうか。
スマートキーのイメージ画像はこちら
ただし、そうした利便性の裏をついた車両盗難の手法が存在している。それが「リレーアタック」と呼ばれるものだ。
スマートキーの仕組みを簡単に記すと、車両が発する電波を受けて、電子照合をすることでクルマとスマートキーが正しいペアであることを確認している。そして、電波の届く範囲は、おおよそ車両の半径1m程度となっている。
リレーアタックとは、電波を増幅する装置を使うことで、スマートキーが通常の受信範囲の外にあってもあたかも車両の近くにスマートキーがあるかのように誤認させて、ドアロックを解錠、そしてエンジン始動やシステム起動を行い、走り去るという盗難手法だ。
車両盗難のイメージ画像はこちら
なぜ、このような手法が可能になるのかといえば、スマートキーは常時受信モードになっているから。スマートキーの利便性を実現するには必要な仕様といえるが、そこを突くのがリレーアタックという手法でもある。
つまり、リレーアタックに対してはスマートキーの電源をオフにすることが有効といえる。