これまでも普通に強烈な悪路も走れてたけど!? デリカD:5が19年目で「S-AWC」を採用した理由を担当者に直撃!! (2/2ページ)

意外な4WDの使い道

 と、ここまでデリカD:5にS-AWCを搭載した経緯を聞いてみたが、ぶっちゃけた話、どれほどのユーザーが4WDの恩恵を受けているのだろうか。キャラは異なるが、パジェロミニやパジェロといったパートタイム4WDのクルマでは、その信頼性の高さに惚れて買ったものの、売るまで1度も副変速機を触って4WDに入れたことがない……なんて人も珍しくないのが実情だ。デリカD:5ではどうなのだろうか?

 同じく商品企画マネージャーに聞くと、「デリカD:5は、販売比率で見るとじつは東北や北陸などの雪国よりも内陸のユーザーのほうが多いんです。とくに都心部のユーザーに愛用されている傾向です」という返答だ。「やっぱり4WDの恩恵を受けてる人は少ないんじゃないか?」と、このときは感じた。

 しかし続けて、「たしかにパートタイム4WDでは、タイトコーナーブレーキング現象などが起こるので、4WDに頻繁に入れる人はまれかと。しかし、今までのデリカD:5の4WDはもちろん、今回のS-AWCは電制のカップリングLSDを搭載しているので、一定のトルクが入ると4WDが解除されます。なので、4WDで普段使いOKなんです。一方で2WDなら燃費が伸びるので、切り替えて使ってるユーザーはかなり多いですよ」という意外な返答が。

 さらに、「これは販売店でもアナウンスしていることが多いんですが、横風が強いときや雨の日なんかもかなり効果的で、ビックリするほどクルマが安定します。私もデリカD:5ユーザーなので、その恩恵はかなり受けてますね。横風のときは『LOCK』がオススメです」と語る。

 デリカD:5は、SUVとミニバンのいいとこ取りをした、まさに唯一無二の1台。19年も販売しているだけあって、デリカD:5からデリカD:5と乗り継ぐ人も珍しくなく、競合車種がいないので、リセールバリューが高い1台でもある。近年のアウトドアブームによる人気も後押ししているほか、ディーゼルエンジンということで、燃料代が安価な軽油が使用できる点も高く評価されている。実際、40〜50代がメインユーザー層なんだそう。

 S-AWCを新たに採用したデリカD:5は、多くの家族に安心と楽しさを届けてくれるはずだ。


この記事の画像ギャラリー

WEB CARTOP 井上悠大 INOUE YUTAI

編集者

愛車
ホンダ・シビックタイプR(EK9)/スズキ・ジムニー(JA11)
趣味
写真/ドライブ/サーキット走行/クルマ弄り/スノーボード/ダーツ/自転車/その他多数
好きな有名人
大泉 洋/織田裕二/篠原みなみ

新着情報