スズキは軽自動車だけにあらず! じつは得意な普通車の「隠れた名車」4台

この記事をまとめると

スズキは軽自動車が得意なメーカーとして広く認知されている

■コンパクトカーをはじめとする普通車も過去に多数手がけている

■クルマとしては優秀だったが存在感をアピールしきれないことが多かった

スズキは普通車も得意なんです!

 スズキというと軽自動車を得意とするメーカーというイメージが強いだろう。実際スズキの軽自動車はジムニーやアルト、ワゴンRなど、日本の自動車史に名を刻む名車が多いという事実もある。ただ、普通車にも現在も高い評価を集めるスイフトに代表されるように、派手さはないもののしっかり作られたモデルが多く存在しているのだ。そこで今回は、地味ながら味のあるスズキの普通車を振り返ってみたい。

⚫︎スプラッシュ

 2008年に登場した、トールタイプのハッチバックモデルであるスプラッシュ。2代目スイフトをベースとして生まれた同車は、全長は3715mmと短いながら全高は1590mmと高めとなっており、コンパクトなボディで広い室内空間を実現したモデルだ。

 もともとは欧州向けに販売されていたワゴンRプラスの後継車種として生まれたもので、背の高いスタイルはそこが由来となっていたが、欧州で好評だったため日本でも販売されることとなった。そのため、走り味は欧州コンパクトを思わせるもので、大柄なシートなどもコアなファンからは高い評価を集めた。

 しかし、実用的なハッチバックとして一般ユーザーが選ぶのはスイフトのほうで、スプラッシュはマイナーな存在となってしまったのだった。

⚫︎エリオ

 それまでのベーシックモデルであったカルタスの後継車種として、2001年に登場したエリオは、5ドアハッチバックモデルでありながらミニバンの居住性とワゴンの使い勝手を両立するモデルとして登場(遅れて4ドアセダンも追加)し、新規プラットフォームを採用するなど気合いの入った1台となっていた。

 また、スズキの世界戦略車ともなっており、左ハンドルモデルも視野に入れた左右対称のインパネを採用し、日本仕様は1.5リッターと1.8リッターだったが、そのほかにも1.3リッター、1.4リッター、1.6リッター、2リッター、2.3リッター、1.4リッターディーゼルターボなど幅広いパワートレインも用意されていたのも特徴だった。

 価格も1.5リッターモデルで120万円台、1.8リッターでも150万円を切る低価格で、デビュー当初は比較的人気を集めたが、いかんせん知名度が低いという弱点を覆すことができなかった。

⚫︎SX4

 エリオの後継車種として2006年に登場したのがSX4で、デザインはあのジョルジェット・ジウジアーロ率いるイタルデザインが担当し、フィアットとの共同開発で生まれたモデルとなっており、フィアットからはセディチという車名で販売された。

 ボディタイプは一般的な5ドアハッチバックに加え、いまでいうところのクロスオーバーSUVスタイルも用意され(のちに4ドアセダンも追加)、ベーシックな1.5リッターのほか、2リッターモデルもラインアップし、WRCへの参戦も示唆されていた。

 しかし、クロスオーバーSUVブーム前夜だったこともあってそこまで話題にはならず、WRC参戦も2008年にフル参戦をした直後にリーマンショックが発生したことで2009年の参戦を休止し、そのまま姿を消すなど不運なモデルとなってしまっていた。

⚫︎キザシ

 スズキのフラッグシップセダンとして、2009年にリリースされたキザシ。全長4650mm×全幅1820mmと、スズキ車としては堂々のサイズを誇り、2.4リッターエンジンを搭載して前輪駆動および4輪駆動が用意されていた。

 駆動方式以外の選択肢はないモノグレード展開で完全受注生産となっていたが、フラッグシップモデルということで本革シートが標準で、スポーティな雰囲気をもつスタイリングも悪くない仕上がりとなっていた。

 だが、2013年ごろから警察の捜査用車両として導入が始まると、そもそも台数が出ていなかったキザシはすっかり覆面パトカーのイメージがついてしまい、ある意味ネタ車のような扱いになってしまったのは、悲運としかいいようがないだろう。


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小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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