この記事をまとめると
■ID.4とID.5の後継となる新型EVのID.ティグアンが世界初公開された
■最大600kmの航続距離と操作性を見直した上質な室内空間を実現
■人気SUVの車名とレトロ表示を武器に2027年初頭の発売を予定している
人気SUV「ティグアン」がEVに進化
フォルクスワーゲンのEV、ID.4とID.5が名前を変えて生まれ変わる。10月9日、ドイツ・ヴォルフスブルクでフォルクスワーゲンが世界初公開した新型「ID.ティグアン」は、その2車種の後継となるミドルサイズSUVだ。2車種を合わせた累計生産台数は95万台を超えており、VWにとってEVの稼ぎ頭を引き継ぐモデルでもある。
車名を見ればわかるとおり、狙いは世界でもっとも売れているVWのSUV「ティグアン」の看板をEVにも使うことだろう。ガソリン、ディーゼル、ハイブリッドを積む現行ティグアンもそのまま併売され、欧州有数のSUVとして2枚看板に育てる考えだ。
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発売は2027年初頭。ドイツでの価格は4万2695ユーロ(邦貨換算約758万円)からで、10月13日より欧州各国でプレセールを開始する。日本国内での展開については、現時点では触れられていない。
パワートレインは3種類だ。リヤモーターの後輪駆動は、58kWhのバッテリーと190馬力の仕様と、77kWhのバッテリーと286馬力の仕様の2タイプ。さらに、77kWhのバッテリーに299馬力を組み合わせた4WD「4MOTION」も用意する。WLTPモードの航続距離は仕様によって変わるが、最大で600kmに達する。
名前だけでなく、スタイリングも大きく変わった。ID.4やID.5の柔らかで先進性を押し出した造形を改め、VWの新しいデザイン言語「Pure Positive」のもと、シャープなラインと引き締まった面で構成された力強いSUVに仕立てられている。
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室内の変化も大きい。ドライバー側には10インチのデジタルコクピット、中央には15インチのインフォテインメントディスプレイを配置。さらにオプションで、欧州向けVWとしては初めてとなる12インチの助手席ディスプレイを選べる。
一方で、操作系では物理ボタンへの回帰が進んだ。エアコンの基本操作は、センターコンソールのボタンバーで行う。パワーウインドウのスイッチも見直され、ステアリングスイッチもタッチ式を廃止し、物理ボタンになった。
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このクラスのSUVらしく装備も充実しており、マッサージとベンチレーション機能付きの電動フロントシートやハーマンカードン製サウンドシステム、パノラミックルーフもオプションで用意される。スマートフォンをクルマの鍵にできるデジタルキーは、家族や友人にも送って共有できる。車外の電気製品に給電できるV2L用のパワーソケットも設定された。
遊び心あふれるのが、新しい「レトロ」表示だ。ステアリングスイッチの操作によって、ゴルフIVを思わせる青と赤のメーターが現れる。センターディスプレイのレトロ表示ではバーチャルガレージが開き、ゴルフI、ゴルフII カントリー、ゴルフIV、初代ティグアン、レース・トゥアレグ、ビートルの6台から選べる。
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ID.4で築いた実用性に、上級車のような質感と遊び心を足してきたID.ティグアン。国産メーカーも含め、EVのSUVが群雄割拠するなかで、この「ティグアン」の名前がどこまで武器になるかに注目したい。