この記事をまとめると
■バンコク国際モーターショーが開催された
■日系ブランドがHEVを得意とする一方で中国系ブランドはBEVを全面に押し出していた
■欧州系ブランドが今回のショーではBEVをメインに展示をしていた
欧州ブランドがついに動いた
ここのところ、いずれもタイの首都バンコク近郊で開催される、タイ国際モーターエキスポ(以下モーターエキスポ/年末開催)と、バンコク国際モーターショー(毎年春開催)の会場へ出向き取材している。タイ国内で圧倒的な販売シェアを誇る日系ブランドと中国系ブランドが、ショー会場では強い存在感を見せている。
新型コロナウイルス感染拡大が収束へ向かった2022年ごろはBEV(バッテリー電気自動車)で日系ブランドへ攻め込んでいた中国系ブランドも、昨今のBEV販売の世界的な減速傾向のなか、タイでもPHEV(プラグインハイブリッド)やHEV(ハイブリッド車)などもラインアップしてきており、HEVでは圧倒的優位にある日系ブランドに果敢に挑んでいる。
バンコク国際モーターショー2026の会場の様子画像はこちら
このような状況下、まるで静観しているかのような姿勢を見せていたのが欧米系ブランドである。当初、欧州系は中国系とは被らない高級BEVを目玉にしていたのだが、BEVの雲行きが怪しくなると、ハイパフォーマンスブランドをイチ推しするようになっていた。
そのようななか、2026年3月下旬から4月上旬に開催された、第47回バンコク国際モーターショーの会場を訪れると、筆者が訪れるようになってから定番のスペースにブースを構えていたBMWが、会場中央部にお引越ししていた。主催関係者によると、タイの現地法人社長が交代し、「場所を変えてみようか」となったとのことであった。そのBMWはショーでクロスオーバーSUVスタイルのBEVとなるiX3の新型をタイデビューさせた。
バンコク国際モーターショーのBMWブース画像はこちら
そのBMWブースに近い場所にブースを構えるメルセデス・ベンツは、2025年末に開催されたモーターエキスポで初披露した新型CLAを市販デビューさせた。ポルシェもカイエンのBEVを披露していた。
いつもはブース内に市販車をぎっしりと並べる程度だったアウディは、Q3とQ3スポーツバックをタイでデビューさせた。BEVが得意なアウディがICE(内燃機関)車というのは意外なところであるが、ほかのドイツ系ブランドはいずれもここへきてBEVをショーの目玉としていた。
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アメリカンブランドはフォードとジープのみとなっている。フォードはピックアップトラックのレンジャーと、その派生SUVとなるテリトリーが安定的に売れていることもあり、目立った動きは見せなかったのだが、今回はレンジャーよりもサイズアップし、けん引能力も高めた、レンジャー・スーパーデューティを会場で披露していた。
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欧米系ブランドは価格の高さ(とくに欧州系は完成車輸入がほとんどなので)もあり、富裕層がメインターゲットとなっている。ここ最近はAMGやMパフォーマンスといった高出力モデルをイチ推しにしているような動きであったが、タイの富裕層が再びBEVへの注目を高めるというトレンド変化でもあったかのように、今回はBEVを主菜にしていた。とにかく、いままでの静観から姿勢を変えたかのように活発な動きを見せていた。