タイでライドシェアを呼んだら「女性ドライバー」率が高くなっている! 突然女性の就業率が上がった裏にある「歓迎できない」お国事情

この記事をまとめると

■バンコクではライドシェアのドライバーとして女性が増加傾向にある

■ライドシェアでマッチングしたクルマは生活臭の強い一般的なクルマが増えた

■ローンや借金の返済のために手っ取り早く稼げるライドシェアへ走る人も多いという

バンコクの人々がライドシェアで働く本当の理由

 先日タイの首都バンコクへ出張に出かけた際、4回ほどライドシェアアプリでマッチングを試みて配車サービスを利用した。そしてその内2回が女性ドライバーであった。たった4回しか利用していないのに半分が女性ドライバーというのも……と考えていたら、知人も同じように女性ドライバーが多くなったと語っていたので、確かに増えてきているようであった。

 日本では女性タクシー運転士が目に見えて増えてきている。スマホアプリによるタクシー配車サービスの普及が進むなか、かつては稼げない仕事の代表であったタクシー運転士もだいぶ稼げる仕事となってきた。またタクシー運賃のキャッシュレス決済も進み、以前に比べれば多額の現金を持ちながら乗務することも少なくなり、タクシー強盗の被害に遭うというリスクが急激に減ってきている。乗客からのセクハラやカスハラ(カスタマーハラスメント)リスクも依然としてあるものの、以前に比べればはるかに女性が働きやすくなったということも大きく影響しているようだ。

 日本に比べれば海外のタクシー運転士は、はるかに危険な仕事となっている。運転席の下にはナイフや拳銃を置き自衛しながら日々乗務しているとの話も聞いたことがある。ただし、それはタクシーでの話。ライドシェアでは利用者との現金のやり取りはなく、スマホ配車アプリに紐づけたクレジットカードなどで決済を行うので、タクシーほどの危険はないのだが、いままではライドシェアドライバーとて、男性ばかりとなっていた。

 タイのライドシェアの変化は何も女性ドライバーが増えているということだけではない。以前はそもそもライドシェア登録している車両及びドライバーが十分ではなかったようで、たいていはタクシーとマッチングしていた。しかし、最近はライドシェア専用車両のみとのマッチングを選んでもすぐにマッチングするようになった。しかも、以前は新車が目立っていたのだが、ここ最近は使い古した生活臭の強い、いかにもマイカーという車両も目立っている。

 新車が目立っていたころは、ライドシェアによる副業の稼ぎをローンの支払いにあてて新車を買ったひとや、あるいは聞いた限りでは元締めみたいなひとが新車を買い、それをドライバーに貸して、ライドシェアでの売り上げの一部を上納させているといった話も聞いたのだが、いまどきはどうも様子が異なっているようである。

 タイの新車販売で足かせとなっているのが、ローン審査の厳格化である。国民個々が抱える債務がどんどん膨らんでおり、これを抑制する意味からも、ローン審査が厳格化されているようである。

 地元タイのひとによると、タイのいまどきの若者は給料日まで1週間ほど残して給料を使い切り、会社に次の給料の前借りをすることも珍しくないとのことだ。バブル経済のころの日本のように、収入のほとんどを愛車のローンに注ぎ込んでいるケースもあるようだが、タイでもキャッシュカードのほか、スマホで○○ペイ的なものや、後払い決済サービスが若いひとの間では当たり前のように普及しており、身の丈に合わない消費に走るケースも目立っているようである。

 また地方部では各々で畑をもっていたり、自宅敷地内にバナナや芋畑などをもっていてそもそも自給自足に近い生活をしているなか、近所にできた工場などでも働くと、そこで得られた給料のかなりの部分が消費へと消えていくとも聞いたことがある。

 ここで、ライドシェアにおける女性ドライバー増加の話に戻る。

 男女に関わらず副業でもしないと支払いが追いつかないというケースが目立ってきているのではないかと筆者は感じている。そして支払いに苦労している女性が手っ取り早く稼げるということで、家のクルマやマイカーでライドシェアドライバーに従事しているのではないかと考えている。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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