サプライヤーや生産部門と徹底的にこだわった! マツダCX-30の佐賀尚人主査が開発秘話を語る (1/3ページ)

新たなマツダファンの獲得も狙えるサイズ感を

 マツダのまったく新しいコンパクトクロスオーバーSUV「CX-30」の日本仕様が9月20日に正式発表。10月24日より2リッターガソリン車と1.8リッターディーゼル車の販売が開始される。新型マツダ3をベースとし、CX-3とCX-5の間を埋めるべく生み出されたこのモデルの狙い、デザイン、そして走りの秘密とは。開発を指揮した佐賀尚人主査に聞いた。

──CX-30を開発するにあたって、CX-3もしくはCX-4のフルモデルチェンジとしては企画せず、初めからCX-3とCX-5の間を埋めるものとして考えたのでしょうか?

 佐賀尚人主査(以下、佐賀):そうですね。昨今のクロスオーバーシフトを考えたときに、どうしてもこのカテゴリーのクルマが欲しかった、というのがあります。新聞で「CX-3が新しくなる」と報道されたことがありましたが、私自身驚いた記憶があります(笑)。クロスオーバーSUVが多様化するなかで、このクラスは重要になってくると思いますね。それに、CX-3にはCX-3の良さがありますので。

 CX-4は中国向けですが、CX-5をベースとしていてかなり大きいんですよ。ですので、日本や欧州にはマッチしないだろうなと。CX-30はよりヤングファミリーに近い位置を確認していった結果このサイズになったのですが、実際にどの市場でも「いいサイズだ」と言っていただいていますね。

──CX-8はミニバン、とくにMPVからの代替を担っていると思いますが、そういう意味ではCX-30はプレマシーからの代替になるのでしょうか?

 佐賀:プレマシーのお客さまからお乗り換えいただく可能性はある程度あると思います。それ以上に、ちょうどいいサイズということで、これまでマツダ車にお乗りいただけなかったお客さまにもアプローチしやすいクルマと考えていますので、そういった方々のお客さまを増やすチャンスにしていきたいと思っています。

──CX-30はマツダ3よりも背が高くホイールベースは短く車重も重いながら、ロール角を許容しつつそれに近いハンドリングや乗り心地を実現したとのことですが、具体的にはどのような対策を取ったのでしょうか?

 佐賀:基本的な骨格やサスペンション形式はマツダ3と同じですが、ボディと一緒にサスペンションはCX-30独自のものにしています。具体的には、ダンパーとスプリングの長さが変わっていますがジオメトリー、ボディとサスペンションとタイヤの関係はマツダ3と同じになるようにロアアームやナックル角を調整しています。車高が高い分サスペンションストロークが大きくなりますので、それでも基本的な動きはマツダ3でできているので、それを車高が高い分だけ微調整すれば済む……という作り方ですね。

 われわれは「同体質」と呼んでいますが、モノは変わっても考え方は一緒、踏襲しなければいけない構造と関係性は修正する。あくまでも構造ありきではなく体質ありき、そういう考え方で開発しています。

──ロールスピードはむしろ抑えている?

 佐賀:そうですね、少し抑えています。

──乗り心地の面では、ストロークが大きい分、むしろ有利になっていますか?

 佐賀:じつはストローク自体は、マツダ3に対して極端に増えてはいません。タイヤの厚みもマツダ3が45偏平なのに対しCX-30は55偏平なので、そういう点で多少効いている所はあるかもしれません。ただし基本的な動かし方は一緒なので、車高の高さなどによって少しキャラクターが違うくらいのイメージですね。ほぼ同じと考えていただいていいと思います。


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

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ホンダS2000(2003年式)
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