「もっともカムリらしくないデザイン」を採用! 新型トヨタ・カムリが誕生 (2/3ページ)

その名も「ビューティフル・モンスター」

 パワートレインは、新開発のA25A-FXS型2.5リッター直4直噴+ポート噴射ガソリン「ダイナミックフォースエンジン」と、リチウムイオンバッテリーを採用するなど細部まで一新された2.5リッター用ハイブリッドシステム「THSⅡ」の組み合わせを設定。最大熱効率を41%にまで高め、JC08モード燃費33.4〜28.4km/Lを達成しながらシステム出力211馬力を確保し、レスポンスを高めつつ全速度域での高トルク化を実現した。

 走りを支えるボディ・シャーシもすべてが新設計された。低重心化されたボディにはA・Bピラー上部やルーフレール、フロントバルクヘッド下部にホットスタンプ材を使用しつつ、パネル間の接合に構造用接着剤や、スポット溶接よりも打点の間隔を詰められる「レーザースクリューウェルディング」を用いることで、ボディ剛性と衝突安全性能を高めながら軽量化を図っている。

 シャーシもフロントにストラット式、リヤにダブルウイッシュボーン式のサスペンション、ラック平行式の電動パワーステアリングを新たに採用。駆動用バッテリーの搭載位置をリヤバルクヘッドから後席下に変更し、前後ヒップポイントを下げるなどのパッケージ改善も相まって、先代でも好評だった乗り心地と操縦安定性をより高次元で両立させた。

 そして、ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせた予防安全技術「トヨタセーフティセンスP」を全車標準装備。さらに、ブラインドスポットモニター、リヤクロストラフィックオートブレーキ機能付きインテリジェントクリアランスソナー、リヤクロストラフィックアラートをオプション設定することで、安全性を大幅に高めている。

 ボディカラーは新開発色のプラチナホワイトパールマイカ、グラファイトメタリックを含む全7色。グレードは「X」、「G」、「G“レザーパッケージ”」の3種類で、価格はそれぞれ329万4000円、349万9200円、419万5800円。


 新型カムリのキャッチコピーは「BEAUTIFUL MONSTER」(ビューティフル・モンスター)。そのコピー通りにスタイルの美しさと高い運動性能を兼ね備えた新型カムリをきっかけとして、吉田守孝専務役員が発表会の席で繰り返し言葉にした「セダンの復権」をトヨタは実現できるか?


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

愛車
ホンダS2000(2003年式)
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