4WD車にある「デフロック」の使い道とは (2/2ページ)

センターデフをロックするモードは悪路で使う奥の手だ

 このデフというメカは、通常、抵抗が少ないほうのタイヤをより多く回転させる仕組みになっている。そのため、ぬかるみや凍結した路面で1本のタイヤがスリップしてしまったり、悪路で片輪が浮いてしまった場合、その一輪だけが空転し、ほかのタイヤにほとんど駆動力がかからず、クルマが動かなくなってしまうことも……。

 それを解消するのがデフロック。名前のとおり、デフを固定し直結状態にして、片方がスリップしても反対側に駆動力を伝えて、走破性を高めることが可能になる。

 4WDのモードが切り替えられる車種の場合、スイッチやダイヤルで2WD、AUTO(4WD)、4WD LOCKなどのモードがあるが、このうち「LOCK」を選ぶとセンターデフがロック(直結)になる。これは深い雪道や砂地、ぬかるみ、デコボコ道など、悪条件下のときに使う“奥の手”のようなモードだ。

 もうひとつ、農家で使う軽トラックや本格的なオフロード四駆には、センターデフではなく、リヤのデフをロックさせ、左右輪を直結することで、ぬかるみなどからの脱出時に威力を発揮するタイプの『デフロック』もある。

 どちらのデフロックも、タイヤがスリップしやすい環境で、なおかつ速度が低い領域でしか使えないというのも特徴だ。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

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