安全装備が簡素! 走破性で劣る! 安易に最廉価グレードを選ぶべきではないクルマ4選 (1/2ページ)

クルマの良さを最大限引き出せない場合もある

 ここ最近の新車は時流に乗って、安全・快適装備が充実。ゆえに最廉価グレードを選んでも不足のない、どころか堂々と乗れるクルマも少なくない。一方、使い方や機能の要望によって、最廉価グレードを選ばないほうがよいケースもある。ここでは、そうした意味で、最廉価グレードを避けたほうがよいクルマの一部を紹介したい。

1)スバルXV

 まずはスバル車の悪路走破性にあこがれ、しかし立体駐車場にも入りやすいクルマを選ぶとき。低全高かつ最低地上高に余裕がある、全車AWDのスバルXVは格好の1台となるのだが、最廉価グレード、1.6i Eye Sightの選択には注意が必要だ。アイサイトを搭載しているので、先進安全運転支援機能についてはまったく問題ないのだが、このグレードのみ、スバルの悪路走破性をより高めてくれるXモードが装備されないのである。

 Xモードはたとえば片側雪、片側雲泥路といった過酷なシーンでテスト済みだが、サマータイヤでなんなく走破できるほどの実力の持ち主。スバルXVを手に入れ、悪路をガンガン走りたい人は、1.6i-L Eye Sight以上のグレードを選びたい。価格差はそのほかの装備のアップグレードを含め、12万円である。

2)トヨタ・ライズ

 今、大ヒット中のトヨタ・ライズ。納期は約3.5カ月と、売れに売れている。しかし、兄弟車のダイハツ・ロッキーなら最廉価グレードを選んでもよいのだが、ライズの場合、167.9万円のXグレードは選ぶべきではない。その理由は、先進安全運転支援機能のスマートアシストが唯一付かないグレードだから(ロッキーの最廉価グレードはスマートアシスト標準装備)。

  

 2021年に新車に装着が義務付けられる自動ブレーキさえ付いていない。選ぶべきは、ズバリ、2WDで174.5万円のX”S”以上。それが事実上のエントリーモデルと考えたい。XとX”S”の価格差はたった6万6000円である。
※写真はX”S”グレード


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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