地味だけど滋味豊か! 「まだ売ってたの?」なんて言われがちな「隠れすぎてる名車」5選 (2/2ページ)

玄人筋にもウケるかくれた名車の資質を持ったモデルも存在!

3)日産エルグランド

 成功した初代、2代目の流れをそのまま踏襲せず、FRからFFに変更。ボディ全高を低くするなどして、走行性能を劇的に向上させた。軽量化は先代モデル比100kgにもおよび、重心や着座位置が下がって運転フィールはミニバンとしては素晴らしい仕上がりだったが、残念ながらLサイズクラスのミニバンを好む層にはまったく響かず。「威圧感のあるデザインでデカく見える」「高い着座位置から周囲を見下せる」といったLサイズクラスのミニバンユーザー層のニーズに応えたトヨタ・アルファード/ヴェルファイアに販売台数では圧倒的な差をつけられた。

 しかし、運転好きの日産党からの評価は高く、オーテックチューンの「ライダーハイパフォーマンススペック」には専用チューンのエンジンが搭載されるなど、硬派な設定が人気。レーシングドライバーの本山哲さんは「昔ながらのクルマを自在に操る感覚、クルマ好きの気持ちに応えてくれるところが気に入っています」と語るなど、玄人筋からの評価は今も高い。

4)三菱i-MiEV

 ベースとなる軽自動車の「i(アイ)」は2006年デビュー。「i-MiEV」は2010年から販売され10年が過ぎた。ここ数年の販売台数は多くて数十台で、ヒトケタになってしまうこともしばしば。それでもなお現行モデルとして売り続けられている。ベースとなる「i」は軽自動車ながら当時の三菱の相当な入魂開発車だったこともあり、いまだにデザイン、乗り味ともに古くささを感じさせないので、再注目する価値はある。

 一時はジャパネットたかたでよく売れていることでも話題になったなど、販売面でも革新的な実績を残した。低価格化が進めば、まだ販売が伸びる余地はありそうなのだが……?

5)スズキ・バレーノ

 インド生産の輸入車。コンパクトカーとしての出来は素晴らしく、乗り味はアジアンカー的ではなく欧州車的で硬質。あまりにも売れてなさすぎるのが惜しまれるが、もともと海外市場向けということで、国内販売は重視していないのだろう。クルマ好きとしては「レア度」も含めて魅力的な存在ながら、国内にはスイフトという超絶に商品力の高い身内が居るのが辛いところ。

 スイフトをスルーしてまで人にススメたくなるほどでもないと思えてしまうが、ワイドボディによる横方向の広さなど、スイフトにはない魅力もあるので、もう少し注目されるべき、かくれた名車の資質はある。


マリオ高野 MARIO TAKANO

SUBARU BRZ GT300公式応援団長(2013年~)

愛車
初代インプレッサWRX(新車から28年目)/先代インプレッサG4 1.6i 5速MT(新車から8年目)/新型BRZ Rグレード 6速MT
趣味
茶道(裏千家)、熱帯魚飼育(キャリア40年)、筋トレ(デッドリフトMAX200kg)
好きな有名人
長渕 剛 、清原和博

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