タフト「4.5倍」ハリアー「14.5倍」の目標超えは早期予約開始のマジック! でもじつは事前予約は「消費者のため」になる (2/2ページ)

先行予約でユーザーにもメリットはある

 ここ数年、各メーカーともに正式発売前の予約受注活動を積極的に行っている。「予約段階で、どのグレードがよく売れ、好まれるボディカラー、選択の多いオプションなどを見極め、本格生産に入ったときに売れ筋モデルの生産ボリュームを増やして、より生産効率を高めたいという部分がまずあるようです」。

「ただ時折デビュー前とその後では売れ筋モデルが大きく異なり、それが原因で納期遅延を招くといったこともあるようです。そして、累計受注台数をより多く稼ぎ、正式発売後には“これだけよく売れていますよ”というアピールに使う目的もあるようです。そのため、累計受注台数に対して比較する数字を吟味して、よりインパクトを大きく見せようとします。根拠となる数字はけっして操作されているものではないでしょう。あくまで見せ方をどうするのかという話です」(事情通)。

 新車販売の世界では、商談時に実際の値引き条件より、いかに値引き条件を膨らませて見せるかが、セールスマンのテクニックのひとつとなっているので、その応用と考えていいかもしれない。

 このようなメーカーの予約受注活動の積極化は、われわれ購入する側にもメリットをもたらしている。

「ケースによっては、予約受注期間に限ってメーカーから特別の値引き支援が行われることがあります。車両本体価格からの値引きが増えることはありませんが、ボディコーティングなど比較的高額な用品の無料提供や、下取り査定額の一律上乗せなどが行われ、正式発売直後より明らかに得するケースも目立っています。予約段階で発注すれば深刻な納期遅延に巻き込まれる心配もほぼありません」(事情通)。

 デビューしたばかりの新型車に好んで乗りかえるひとは、是非予約段階での商談をおすすめする。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

-

愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

新着情報