硬すぎる「足」に家族も唖然! 走りを追求するために「やりすぎた」国産ファミリーモデル4選 (2/2ページ)

スポーティな乗り味がトレンドだった時代もあった

3)トヨタbB

 トヨタでは初代bBの乗り心地も相当硬かった。走りというより、オートサロンでデビューした経緯もあり、ドレスアップ、カスタマイズ前提!? の若者向けコンパクトカーであり、快適性など二の次だったということだろう。実際、bBのコンセプトに共感するユーザーから「乗り心地が硬すぎる」というクレームは出なかったそうだが、なにも知らずにカッコいいコンパクトカーだと思って手に入れたオヤジにとっては、ビンビンすぎる乗り心地と感じられたようだ。

4)トヨタ・ウィッシュ

 トヨタでは、2003年に登場し、ミニバンブームの後押しもあって空前のヒット作となった初代ウィッシュも、5ナンバーサイズのリヤヒンジ式3列シートミニバンながら、ガッチリとした硬めの乗り心地が身の上だった。その理由のひとつとして考えられるのは、2000年にホンダがストリームという5ナンバーサイズのリヤヒンジ式3列シートミニバンを発売し、売れまくったこともあるだろう。

 ストリームの乗り心地はやはり過去のホンダ車らしく、ファミリーミニバンとしては低重心を生かしたスポーティな方向に振られ、けっこう硬めの乗り心地でもヒットし、受け入れられたため、そんなスポーティな乗り味が時代のトレンドだったのかも知れない。

 今では激安価格で手に入る、そうした車種の初期型を狙うなら、たとえ硬めの乗り味が好みのドライバーであっても、ファミリーカーとして使うのなら、後席でも試乗し、また家族も乗せて判断したいところ。家族からソッポを向かけるようなファミリーカーを買ってしまったら、多くの場合、取り返しがつかない!? からだ。

 例えば、5代目オデッセイの中古車を狙うとしても、先進運転支援機能のHONDA SENSINGが備わった後の、マイナ―チェンジでハイブリッドモデルが追加された、乗り心地面でも洗練された2016年2月以降のモデルを選べば問題ないだろう。タイヤもオプションの大径ではなく、標準サイズのほうが乗り心地面で有利ということも、お忘れなく。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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