イメージ変わりすぎ! 50〜60代のクルマ好きが衝撃を受けるほど「キャラ変」したクルマ5選 (2/2ページ)

ボディサイズの巨大化や最新機能を備えるなど進化し続けている

3)トヨタRAV4

 1994年にデビューし、乗用車ベースのクロスオーバーSUVとして一躍世界中で大ヒットしたトヨタRAV4。XA1型と呼ばれる初代は3ドアで全長3705×全幅1695×全高1645mm〜と、日本の狭い道にもジャストな5ナンバーサイズの扱いやすさも人気の秘密だったはず。が、今では北米市場を見据えてのこととはいえ、全長4600×全幅1855×全高1685mm、ホイールベース2690mmにまで肥大。

 しかも、価格は人気のガソリン車のアドベンチャーグレードで331万円、ハイブリッドの中心グレードのHYBRID X E-FOURで359万6000円、さらに、そのPHVともなれば469万円~である。デカイ、高い……初代RAV4を知る世代にとっては、隔世のRAV4になってしまった感がある。もちろん、日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したぐらいで、素晴らしいSUVなんですけどね。

4)MINI

 巨大化……という意味では、ミニをあげないわけにはいかないだろう。1959年にBMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)から登場した初代ミニは全長3051×全幅1410×全高1346mmのまさに「ミニ」だった。

 が、たとえば最新のBMWミニのクロスオーバーともなれば、全長4315×全幅1820×全高1595mmと、岩のように!? 巨大。街で見かけても、「ミニ」な印象はゼロ。相当デカい!! かつてのオリジナルミニを知る世代にとっては、ミニが存続していることは大歓迎なものの、「もはやミニじゃない」と感じて当然だろう。

5)フォルクスワーゲン・ゴルフ

 それは、世界のコンパクトカーの基準であり続けているフォルクスワーゲン・ゴルフも同様だ。1974年にデビューした、イタルデザインのG・ジウジアーロデザインによる初代ゴルフ=ゴルフ1は全長3725×全幅1610×全高1410mm、ホイールベース2400mmだった。

 ボクも愛車として1984年型2代目ゴルフを所有していたのだが、それでも全長3985×全幅1665×全高1415mmと、もちろん5ナンバーサイズのコンパクトさがあった。が、7代目のゴルフ7ともなれば、全長4265mmはともかく、全幅は1800mmに達し、3ナンバーサイズとなる。もっとも、ボクも今、ゴルフ7ヴァリアントに乗っているが、日本の道でもある意味、ジャストサイズだと思っている。ゴルフ8が大きく肥大していないのは、幸いである。

 ただ、ゴルフ7のメイングレードと言っていいTSIハイラインで300万円台後半という価格(在庫のみ、または完売)は、「装備が充実しているとはいえ、ちょっと高すぎるんじゃない!?」と、ゴルフ=ドイツ製大衆車というイメージが残るアラフィフ世代は思うのであります……。基本がマイルドハイブリッドになるゴルフ8になれば、さらにパフォーマンス、機能、先進装備が充実して、高額車になること必至。そもそも大衆車にデジタルコクピットなんていう先進装備があること自体、不思議に思ったりするんですが、時代は、そーゆーことなんでしょうね。旧来価値、常識に縛られ、理解に苦しんでいたら、時代に取り残されるか……。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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