日本の電動化車両促進は難しい? まさかの「クルマ離れ」に繋がる可能性も! (2/2ページ)

クルマ離れにつながる可能性もある!

 車両電動化を否定するつもりはないが、昨今の新型コロナ感染拡大に関する政府の対応、つまり原則“庶民丸投げ”や“お願いしかできない”といった姿勢や、行き当たりばったり的な対応が車両電動化でも行われるのではないかと勝手に危惧してしまっている。“車両だけ電動化させればいい”、ことはそんなに簡単なものではないと考えるのだが……。丸投げ体質が車両電動化でも政府の楽観視を生んでしまっているのだろうか?

 現状でもユーザー年齢の高齢化により、免許返納などでクルマ自体の保有をやめる動きが顕著となり、新車への乗り換えをアプローチするどころではなく、継続車検の誘致も新車ディーラーではままならなくなってしまっている。つまり、新車販売の世界では“販売ターゲットの自然減”が加速しているのである。そのなかで、中国並みとはいわないが、それに近いかなり手厚い補助金など、目に見えて魅力的なインセンティブを用意しなければ(電動車は購入時割高感が強い)、車両電動化の動きに合わせ、クルマの保有をやめる動きもさらに加速させる可能性も十分考えられる。それは“テレビが地デジになったから、見るのをやめた”といった動き以上になるかもしれない。

 政府は車両電動化で、自動車需要を活発化させようとも考えているかもしれないが、アプローチを間違えれば“本末転倒”にもなりかねないのである。現状の政府や東京都の発表は、いわば方向性を示したものなのだろう。世界的にも車両電動化について“とりあえず『いうだけタダ』だから”と、なんのバックグラウンドもなく宣言しているように感じる国も目立つが、日本もくれぐれも“いうだけタダ”で、“絵にかいた餅”で終わらないことを願いたい。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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