いま急増中の「車内仕事」! より快適な「オフィス環境」を実現できる国産車トップ5 (2/2ページ)

アイディア次第で使いやすいオフィス環境を作り出すことも!

 また、トヨタのグランエースも、HVこそないものの、アルファード、ヴェルファイアのエグゼクティブパワーシートがおごられ、広さ、車内のオフィス化に必要な装備は満載。アルファード、ヴェルファイアより”移動するオフィス”感が強いたたずまいも魅力的だ。

 ただし、両車ともに約760万円、650万円ものクルマだから、車内のオフィス化のためとしては購入のハードルが高すぎる……という考え方もあるだろう。で、もっと廉価で、車内をオフィス化しやすいクルマはないものだろうか? あります!

 その好例が、トヨタ・ノア、ヴォクシー、ホンダ・オデッセイといったミニバンのHVである。後席の広さは車内のオフィス化に十二分で、さすがに快適温熱シート+シートベンチレーションまでは付かないものの、後席用エアコン吹き出し口が完備され、HVであればAC100V/1500Wコンセントも用意され、後席を最後端位置までスライドさせれば、広大な足元フロアにコンパクトなワークデスクを置くことだって不可能ではない。

 その点では、アルファード、ヴェルファイアのエグゼクティブラウンジ仕様より作業しやすいとも言えるのだ。リヤエンターテイメントシステムも装着でき、シートリクライニングによる、仕事の合間のリラックスタイムも実現する。

 ちなみに、たまにはアウトドアでリモートワークを楽しみたい、それも結構な悪路の先にある大自然の中で……というなら、いっそ、スバル・フォレスターを視野に入れてもいいかも知れない。走破性の高さ、ゆとりある後席居住空間を備えているのはもちろんだが、フォレスターはほぼ全グレードに前席だけでなく、後席シートヒーターや後席ベンチレーション機能付きのフルオートエアコンが完備され、ミニバンの2列目席ほどではないにしても、本格SUVの中でも良好なオフィス環境を作り出しやすいというわけだ。

 最後に、車内のオフィス化で重要となる機能、装備を整理すると、広々とした空間(それこそコンパクトなデスクが置けるスペース)とUSBコンセント、後席用エアコン吹き出し口はマスト。その上で、AC100V/1500Wコンセント、作業しやすい位置にあるテーブル、仕事がしやすいシートの高さ、後席用の読書灯やロールサンシェード、リヤエンターテイメントシステムの装備まであれば、なかなかの車内のオフィス環境が構築できるに違いない。

 もっとも、スズキ・ソリオのようなプチバン、ホンダN-BOXのような容量系軽自動車でも、その(後席シートスライドによる)広大な後席居住空間のあるクルマなら、アイディア次第で使いやすい車内のオフィス環境を作り出すことが可能ということも、お忘れなく。

 よって、車内をオフィス化しやすい国産車をランキングすると、

 1位:アルファード、ヴェルファイアのHVエグゼクティブラウンジ仕様
2位:トヨタ・グランエース プレミアム
3位:トヨタ・ノア&ヴォクシー、ホンダ・オデッセイのHV
4位:スズキ・ソリオ、ホンダN-BOXなどの後席居住空間が広いプチバン、容量系軽自動車
5位: スバル・フォレスター(アウトドア、僻地の車内オフィス構築向け)ということになるだろうか。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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