「閉鎖的」な男の世界は過去の話! 女子への「ハードル」が下がっているイマドキ「モータースポーツ」の世界 (2/2ページ)

軽自動車のワンメイクレースも人気が高い!

 さて、もっとレベルアップしたくなってきた女子は、ワンメイクレースへの参加を検討してみてはいかがでしょうか。現在、日本で最も参加台数が多く、女性も活躍しているのがマツダ・ロードスターだけで競われる「パーティーレース」。参加するには、A級ライセンスの取得と、レーシングスーツなどの装備品、パーティーレース参戦のために開発された「NR-A」という車両の準備が必要です。現行モデルのND型だけでなく、先代となるNC型でも参加できますので、中古車で手に入れることも可能。費用を抑えたい場合も嬉しいですね。準備が整ったら、あとはWebエントリーするだけ。ただ、いきなり本番のレースに行くのではなく、事前に開催されるサーキットのスポーツ走行枠などで、練習しておくことをおすすめします。

 そしてもうひとつ、ワンメイクレースでおすすめなのが、ホンダ・N-ONEの「オーナーズカップ」。こちらは、レースの規則書にそって、参戦するための車両を製作します。軽自動車なのでもともとの購入費用も抑えられるのがいいところ。あとの流れはパーティーレースを同じですが、こちらも最初は練習走行をしてから参戦するといいですね。

 また、かなりレベルとハードルは高いですが、女性だけで競うモータースポーツ、「KYOJO CUP」も開催されています。サーキット専用の「VITA-01」という車両のワンメイクレースなので、まずその車両を保管する場所、サーキットまで運ぶ手段、メカニックさんの手配、といったプロのレースさながらの準備が必要。ですが、やる気とお金があれば、越えられないハードルではありません。実現すれば、こんなにアドレナリンが出るモータースポーツは他にないくらい、世界観が変わると思います。新しい自分を見つけたい、今までの自分とさよならしたい、という女子には、ぜひチャレンジしてほしいと思います。

 さて最後に、友達や職場の人たちなど、仲間たちと一緒にチャレンジしたい人におすすめなのが、ツインリンクもてぎの7時間耐久レース「Joy耐」です。車両は規則書に書かれている条件を満たせば、好きなクルマで何でもOK。先ほどのパーティーレースに参戦しているロードスターで出ているチームもありますし、中古で10万円くらいで売っている古い国産車を自分たちでレーシングカーに仕上げて、そうした課程も楽しんでいるチームもあります。7時間という本番の前に、週1で集まってあーでもないこーでもないと、クルマの仕上げや作戦を練る楽しさがあるのも、耐久レースの醍醐味。かけがえのない仲間たちとの思い出ができると思います。

 というわけで、手ぶらで参加できるカートから、プロ顔負けのワンメイクレース、仲間たちと楽しむ耐久レースまで、いろんなモータースポーツをご紹介しました。女性は体格や体力、メカニズムの知識などにハンディがあるかもしれませんが、日頃のトレーニングや勉強によって、それも克服できるものです。もしあなたが若ければ、女性初のF1ドライバーだって夢じゃない! 女は度胸と誰かの歌にもありました。迷ってないで、ぜひ飛び込んでみてほしいと思います。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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