激速レース車と市販車ベース車が混在! 超一流ドライバーからアマチュアまで参戦する「S耐」が面白すぎると評判だった (2/2ページ)

ドライバーの顔ぶれも幅広くドラマチックなバトルが期待できる

 そのほか、“2001cc〜3500ccまでの4輪駆動車および前輪駆動車”を対象とするST-2クラスでは「三菱ランサーエボリューション」、「スバルWRX STI」、「トヨタGRヤリス」といった4WDターボに加えて、「ホンダ・シビック・タイプR」が参戦するほか、“2001cc〜3500ccまでの後輪駆動車”で争われるST-3クラスには「日産フェアレディZ」や「レクサス RC350」に加えて、4ドアセダンの「トヨタ・クラウンRS」が参戦するなど、多彩な車種バリエーションを誇る。

 “1501cc〜2000ccまでの車両”を対象とするST-4クラスは現在「トヨタ86」のワンメイク状態だが、“1500cc以下の車両”を対象とするST-5クラスには「ホンダ・フィットRS」、「マツダ・デミオ」、「マツダ・ロードスター」などコンパクト車両が参戦していることもスーパー耐久ならではの特徴だ。

 もちろん、前述のとおり、国際規定モデルも各クラスで活躍している。たとえば“GT3公認車両およびGT3規格に準ずる車両”を対象とするST-Xクラスでは「日産GT-R GT3」や「レクサスRC F GT3」、「ホンダNSX GT3」、「アウディR8 LMS」、「マクラーレン720S GT3」、「アストンマーティン・ヴァンテージAMR GT3」などのGT3モデルが最高峰クラスとして総合優勝をかけたハイスピードバトルを展開。

 さらに“GT4規格車両およびGT4規格に準ずる車両”で争われるST-Zクラスには「メルセデスAMG GT4」や「BMW M4 GT4」、「ポルシェ718ケイマン GT4 CS」、「アストンマーティン・ヴァンテージAMR GT4」、「アウディR8 LMS GT4」、「トヨタGRスープラ GT4」が参戦。また“TCR規格車両およびTCR規格に準ずる車両”を対象とするST-TCRクラスには「ホンダ・シビック・タイプR TCR」が参戦している。

 集うドライバーもスーパーGTやスーパーフォーミュラで活躍するプロドライバーが「プラチナドライバー」として参戦するほか、数多くのアマチュアドライバーが「ジェントルマンドライバー」として登場するなど幅広い顔ぶれで、それゆえにドラマチックなバトルが展開されることも珍しくはない。

 クラス設定が豊富で、マシンのラインアップが豊富なところは、ニュルブルクリンク24時間レースに通じるポイント。加えてスーパー耐久は24時間を筆頭に5時間や3時間などの長時間をかけて争われることから、スプリント化しつつあるスーパーGTと違って、耐久レースならでは面白さを味わえるはずだ。

 スタートからフィニッシュまで真剣にバトルを見てなくても、いろんなクルマがいろんなエキゾーストを響かせながらサーキットを駆け抜けるシーンはレースファンだけでなく、幅広い層が楽しめるだけに、“偉大なる草レース”として観戦してみてはいかがだろうか?


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

愛車
スバル・フォレスター
趣味
登山
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