【試乗】先代86を「知り尽くした男」が太鼓判! 新型BRZの「軽快さが気持ちいい」走り (1/2ページ)

この記事をまとめると

■新型BRZは旧型より明らかに速く、官能性に優れていてとにかく心地良い

■サーキットではマイルドに感じたが、ストリートでは程よいダルさに繋がっている

■緊張感を従わずにヒラヒラとコーナーを駆け抜ける感覚が気持ちいい!

ビートの効いた室内サウンドが爽快感を演出

 プロトタイプを袖ケ浦フォレストレースウェイで試乗しておよそ2カ月。いよいよ公道でBRZを走らせる機会に恵まれた。サーキットでは86と比較しながらの試乗となり、マイルドな仕上がりでストリート重視に感じていたBRZ。その真価が発揮されることになるのか?

 旧型の2リッターに対して2.4リッターとなった新型BRZ。海ほたるパーキングエリアでそのMTモデルのクルマを受け取り走り出すと、本線と合流するまでの段階でかなり素早く加速していることに気づく。

 スタンディングスタートではファイナルが旧型後期の4.3から4.1になったことで、ややダルさを感じたが、その後の吹き上がりは中間トルクが豊かになったこと、各ギヤに対して滑らかにシフトできること、さらにはアクティブサウンドコントロールによるビートの効いた室内サウンドの調和によって、爽快感はかなりのものだと感じた。

 旧型より明らかに速く、官能性に優れるところはとにかく心地良い。ETCレーンから全開加速を試みると7500回転まで突き抜けるように吹き上がる。中間域にあったトルクの谷は気にならず、一気にレッドゾーンまで行ける感覚がたまらない。

 巡行時にはたしかな直進性とこれまたトルクが増したことによるアクセルのツキが旧型より向上したと思えるポイントだった。旧型では6速ホールド状態だとアクセルのツキがあまり得られず、たとえば勾配がちょっとでも増えるとかなりアクセルを踏み込むか、シフトダウンに迫られるようなことが多かった。だが、新型は6速ホールドのままでアクセルを少し踏むだけでそれらに対処することが可能になっている。追い越し加速でも急がなければ6速のままでも良いかと思えるほどだ。

 足まわりはフロント30N/m、リヤ35N/mのスプリングを採用。フロントスタビライザーはφ18.3の中空。リヤスタビライザーはφ15となり、リヤサポートサブフレームを介してボディに取り付けられるBRZ。リヤのトレーリングアームブッシュはアライメント変化を嫌い硬度をアップさせている。フロントのナックルをアルミ製としているところもポイントだ。

 ちなみに86はフロント28N/m、リヤ39N/mのスプリングを採用。フロントのスタビライザーはφ18の中実。リヤスタビライザーはφ15でサスペンションメンバーに取り付けられている。なお、リヤのトレーリングアームブッシュは従来品を採用する。


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