なんと「わナンバー」の競技車両がラリーに参戦! 「借りて」参戦可能な気になる値段とその中身 (2/2ページ)

車両はレンタカーでもJN6クラスで4位入賞と戦闘力は本物

 ちなみにラリーハイランドマスターズにはPRを兼ねてラリー競技の経験が豊富な女性コンビ、RINA ITO選手/大倉 瞳選手が参戦しているが、ステアリングを握ったRINA ITO選手(いとうりな選手)は「ラリーをやってみたいなぁ……と思っている人は多いと思うんですけど、いきなり競技車両はなかなか買えないし、チームに入らないと借りることはできませんよね。でも、これなら誰でも本格的な競技車両をレンタルできし、競技中のメンテナンスもサポートされているので気軽に参戦できる。とてもいいシステムだと思います」とのこと。

 さらに、「レンタカーで車種も身近なヤリスですが、競技用として開発されているのでダイレクトなフィーリングです。競技に出なくてもレンタルできるので、いつもとはちょっと違ったクルマを乗ってみたい人にもいいと思います」と付け加える。

 マシンの完成度も抜群でRINA ITO選手/大倉瞳選手はハイランドマスターズにおいてJN6クラスの4位に入賞した。

 気になる参戦費用についてアクテック・ラリーチームの辻井代表は、「私のチームではラリー競技のサポートをしていて、競技中のメンテナンスや保険代、タイヤ代、エントリフィーなどすべを含めたパッケージ料金を設定しています。ラリーチャレンジなら、交通費と宿泊費は自己負担になりますが、それ以外は40万円前後で設定しています」とのこと。

 さらに、「全日本ラリー選手権になると日数が長いし、距離が長いので使用タイヤの本数も違いますよね。それに群馬県を舞台にした“モントレー”と佐賀県を舞台にした“ツール・ド・九州”といったように開催エリアでも異なってきますが、1戦あたり最低でも80万円ぐらいになると思います。もともとチームとして活動しているマシンと合わせて運営を行うので、このレンタカーは“儲けなし”の状態です」と語っているが、全日本ラリー選手権では、マシンを除いたソフト代だけで1戦あたり50万円以上の金額を要すると言われているだけに、お試し価格としてはリーズナブルな料金だと言えるだろう。

 また、同マシンは競技に出場しなくても、レンタルカーとしても利用可能で、スパイラルネットの松友俊彦氏によれば「積載車両としてトラックをご利用して頂いているアクテック・ラリーチームさんからの提案をきっかけに競技車両をレンタカーに設定しました。誰でも24時間、2万5000円で利用可能です。気軽に街乗りで楽しめます」と語る。

 アクテック・ラリーチームの辻井代表は「ビギナー向けにレンタルでの競技車両を設定しましたが、全日本ドライバーをコドライバーに設定して、レッスンを含めた中級者向けのパッケージを企画してもいいと思いますし、今はJN6クラスのヤリスCVTだけを設定していますが、要望によってはJN1クラス用の4WDターボ車両を設定しても面白いと思います」と語っているだけに、今後も「わ」ナンバーの競技車両に注目だ。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

愛車
スバル・フォレスター
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登山
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