水素燃料電池車の乗用車はトヨタとヒョンデのみと厳しい状況! 生きる道は大型商用車にアリ (1/2ページ)

この記事をまとめると

■燃料電池の乗用車を市販しているのはトヨタとヒョンデの2メーカーのみとなっている

■乗用車よりも長距離トラックや路線バスなどに向いてそう

■適材適所を見極め、路線バスや家庭用エネファームなどで活かすのがよさそうだ

いまだトヨタとヒョンデの2メーカーしか市販していない

 現在なお燃料電池の乗用車(FCV)販売を行っているのは、日本のトヨタ、韓国のヒョンデだろうか。

 ドイツのメルセデス・ベンツは、1990年代半ばにカナダの燃料電池スタック企業であるバラード社と提携し、FCVの開発を公表した。同じころ、トヨタも電気自動車(EV)の開発と並行してFCVの開発に取り掛かっている。両社には、FCVで先陣を切ったメーカーとして、成功へ導きたいとの思いが強いだろう。ヒョンデは、遅れての開発となったが、現行のNEXO(ネッソ)は、トヨタMIRAIより販売台数が多いという。

 一方で、世界的にも乗用車でのFCVの普及は難しそうな情勢に感じる。乗用FCVの情報が少なくなっている。代わってFCVに関して届く情報は、長距離トラックやトレーラー、あるいは路線バスへの適用だ。

 ダイムラーは、直近までSUV(スポーツ多目的車)のGLCにFCVを加えていたが、現在は商用車に集中するとして乗用FCVを凍結している。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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