直6+FRを蘇らせたマツダに拍手! CX-60はメカニズムも質感も想像を超えたSUVだった! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■マツダより直6エンジンを搭載したSUV「CX-60」が発表された

■同社初のPHEVモデルも設定され、価格は299万円代〜620万円代までの幅となる

■2022年9月から各モデルが順次販売される予定だ

ついに直6+FRのSUVがベールを脱いだ

 CX-5の兄貴分にあたるマツダの新たなる2列シートのDセグメントSUV「CX-60」(シーエックスシックスティー)の予約受注がついに、2022年6月24日よりスタートする。それに先駆けて22日、日本仕様のさらなる詳細が明らかにされた!

 CX-60は、新たに開発されたフロントエンジン縦置き・後輪駆動を基本とする「ラージ・アーキテクチャー」を初めて採用。エンジンは、縦置き用に改良され138kW(188馬力)と250Nm(25.5kgm)を発する2.5リッター直列4気筒ガソリンNA(自然吸気)「SKYACTIV-G 2.5」と、170kW(231馬力)と500Nm(51.0kgm)を発する新開発の3.3リッター直列6気筒ディーゼルターボ「SKYACTIV-D 3.3」を基本とする。

 また、前者に238kW(323馬力)と500Nm(51.0kgm)を開発目標値とするマツダ初のプラグインハイブリッドシステム「e-SKYACTIV PHEV」、後者に48Vマイルドハイブリッド「M HYBRID BOOST」と組み合わせ187kW(254馬力)&550Nm(56.1kgm)とした「e-SKYACTIV D」、ふたつの電動モデルも設定するとのこと。

 そして、これらのエンジンすべてに、新開発のトルクコンバーターレス8速ATを組み合わせる。ここまでは既報のとおりだ。

 では、これらのパワートレインを基に、どのようなグレードが展開されるのか。日本仕様に設定されるグレードと駆動方式、価格は別表の通りとなっている。

「SKYACTIV-G 2.5」「SKYACTIV-D 3.3」の純内燃機関モデルには、マツダ初となる後輪駆動ベースの電子制御多板クラッチ式AWD「i-ACTIV AWD」のほか、FRの2WD車が用意され、価格も低めに抑えられている。もっとも安価な「25S Sパッケージ」2WD車の車両本体価格は299万2000円と、後輪駆動のDセグメントSUVながら300万円を切る手頃さだ。

 その分、内外装の仕立てや快適装備は相応に簡素になるものの、日常の足あるいはアウトドアギアとして使い倒せる機能本位に徹した作りとなっており、それでいながら質感は十分に高いため、好感が持て積極的に選びやすい。

 なお、「Lパッケージ」と「エクスクルーシブモード」には20インチ(「XD」および「Sパッケージ」は18インチ)アルミホイールや本革内装が標準装備され、かつ「エクスクルーシブモード」の本革はより柔らかな風合いのナッパレザーとなるため、その質感はほかのマツダ車の上級グレードと同等以上なのは言うまでもないだろう。

 一方、「e-SKYACTIV PHEV」または「e-SKYACTIV D」を搭載する電動車は明確にプレミアムモデルと位置付けられており、駆動方式も回生協調ブレーキと連携して前後の回生配分を最適化するタイプの「i-ACTIV AWD」のみ。車両本体価格は500万円以上となり、もっとも高価な「PHEVプレミアムスポーツ」および「PHEVプレミアムモダン」は626万4500円と、もっとも安価な「25S Sパッケージ」2WD車のじつに2倍以上だ。

 だがその分、内外装の仕立てはより一層豪奢になる。エクステリアは、フロントバンパーの造形がよりアグレッシブなものとなるほか、ボディ下部がブラックからボディ同色に変更され、20インチアルミホイールは空力にも配慮した専用デザインに。

 さらに、「エクスクルーシブスポーツ」「プレミアムスポーツ」では、フロントグリルがハニカムタイプとなり、シグネチャーウィング(フロントグリル周辺の加飾)や20インチアルミホイール、エキゾーストガーニッシュがブラックのメッキまたはメタリックのみで仕上げられるため、スポーティを通り越してレーシーな装いとなるのも見逃せない。

 室内は、「エクスクルーシブスポーツ」が「エクスクルーシブモード」のブラックナッパレザー内装、「エクスクルーシブモダン」が「エクスクルーシブモード」のピュアホワイトナッパレザー内装と共通だが、とくに注目すべきはふたつの最上級グレード「プレミアムスポーツ」と「プレミアムモダン」のインテリアだ。


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

愛車
ホンダS2000(2003年式)
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ゲーム
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