なぜ消える! なぜ復活しない! 消滅で「ファン」の嘆きしか聞こえないクルマ5台 (2/2ページ)

続々と消えるファミリーカーにも嘆きの声多数

ホンダ・オデッセイ

 1994年に初代が登場したオデッセイ。国内で最後のモデルとなった5代目は2013年から販売を開始しました。ホンダのミニバンでは最上級に位置しており、高級感のあるインテリアと静寂性の高い室内空間、そして歴代オデッセイがもつ爽快で安定した走行性能が魅力のモデルでした。

 2020年11月にビックマイナーチェンジを実施し、「オデッセイもまだまだ販売するんだ!」と思っていた矢先の2021年3月ごろに、年内をもって生産終了という噂が出るようになり、結果そのとおりとなってしまいました。理由はオデッセイを生産していた狭山工場の閉鎖によるもの。ビッグマイナーチェンジも好評だっただけに、業界内でも大きな衝撃が走ったニュースでもありました。

 このクラスのミニバンで3列目シートを床下収納できるのはオデッセイだけとなっていたので、市場からも惜しむ声が多く上がっていました。ホンダとしても最上級ミニバンがラインアップから消えた打撃は大きく、ディーラーではオデッセイの再販を望む意見も耳にするとか。

三菱 パジェロ

 いまや日本はもちろん、世界中でSUVが自動車のトレンドと言える状況です。この状況を作ったモデルのひとつが1982年に登場したパジェロでしょう。SUVという呼び名が定着するよりも前、この手のクルマがクロカンやRVと呼ばれていた時代にパジェロは登場しました。

 本格的なオフロード性能を備えつつも、オンロードでの乗り心地や快適性を確保していたパジェロは、いままでになかったジャンルのモデルとして大ヒット。1990年ごろのRVブームを牽引する存在となります。日本国内で最終型となった4代目は2006年に登場し、度重なる改良やパワーユニットの変更などを受けて2019年まで販売。2019年に最終の特別仕様車となる「ファイナルエディション」が発表され、37年の歴史に幕を閉じました。

ボルボ V40

 日本市場で惜しまれつつ生産を終了した輸入車として、ボルボV40は忘れてはいけない存在と言えます。それまでステーションワゴンやセダン、SUVなど比較的大柄なジャンルのモデルをメインとしていたボルボから2013年に登場したこのプレミアムハッチバックは、ボルボとしては珍しい野心的なモデルでした。

 しかし、暖かみのあるインテリアや充実した安全装備などボルボらしさもしっかりとあるモデルで、日本で人気のドイツ車とは違った良さが光り、日本の輸入車Cセグメントハッチ市場に変革をもたらしたモデルとも言える存在でした。このV40は、ボルボの日本市場での販売台数を伸ばすことに成功したモデルでもあります。2019年に生産を終了してしまいましたが、現在でもV40のオーナーは後継モデルがないことから、ボルボディーラーでは程度が良いV40の中古車に乗り換えることもしばしば見受けられるとか。

本気で気になる現行モデルがあるならば……

 話題性があるモデルだから、歴史の長いモデルだからと言っていつまで売られ続けているわけではありません。環境規制や工場の閉鎖、プラットホームの整理などにより定番モデルがラインアップからなくなってしまうこともあります。推しは推せる時に推せではないですが、いつか本気で購入したい気になる現行モデルがあるのであれば、いますぐ契約を! とまではいかないものの、ディーラーに行って話を聞いてみたりしたほうが良いでしょう。


西川昇吾 NISHIKAWA SHOGO

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愛車
マツダ・ロードスター(NB8C後期型)/ボルボV40 T4
趣味
スポーツ走行、写真撮影、ネットラジオ鑑賞
好きな有名人
織田裕二、駒形友梨

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