「楽しい」の感覚は人それぞれ! それでもあえて「走りが楽しい」と推せる国産車5選 (2/2ページ)

日産の2台のスポーツカーは日本の誇り

 そして外すことのできないのが、日産のフェアレディZとGT-Rだ。最新のZとGT-Rは公道で運転していないが、Zはテストコースで試乗することができた。1969年に初代が誕生して以来、アフォーダブル(身近に手に入れられる)スポーツカーの価値を守り続けたZは、新型で7代目となるが、スポーツカーらしい高性能さと手の届く値段との両立で、やはり完成の域に達した一台といえるのではないか。

 あいにく雨模様のテストコースであったが、安全に高速運転を楽しめた。53年に及ぶ歴史が、この完成度をもたらしたのだろう。

 GT-Rは、最新の2022年仕様を運転したことはない。だが、2007年に日産GT-Rとして誕生して以来、日本の超高性能GTとしての圧倒的な走りは、その真価に変わりはないはずだ。そして、年を重ねるごとに洗練さを増してきた。

 いまでは1000万円を超えるが、機会があれば、初代が開発目標とした「時速300キロで普通に会話のできる」性能が、どれほど異次元であるかを体感する価値はあるだろう。

 米国で絶大な支持を得るZと同じように、世界に比肩するGT(グランド・ツーリング)として、日本の誇りとなる超高性能車だ。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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