490馬力と550馬力の純エンジンモデルと約760馬力のEVも登場! マセラティ・グラントゥーリズモの新型を発表

この記事をまとめると

■マセラティ・グラントゥーリズモがモデルチェンジを実施

■490馬力と550馬力の純エンジンモデルに加え、約760馬力のEVもラインアップ

■新型のローンチを記念した限定モデルも用意される

マセラティ75年の歴史に新たなる1ページ

 レーシングカーコンストラクターとして名を馳せたマセラティが、1947年にブランド初のロードカーとして発売したモデルがA6 1500だ。後にこのA6 1500は、その性能の高さから「A6 1500 グラントゥーリズモ」と呼ばれて広く知られることとなった。そしてここからマセラティのグラントゥーリズモの歴史は始まっている。

 そんな「A6 1500 グラントゥーリズモ」の遺伝子を現在に受け継ぐ、その名もズバリ、「グラントゥーリズモ」がフルモデルチェンジを実施した。マセラティのスポーツクーペらしく高いパフォーマンスを有しているのは当然ながら、加えて電動化時代に向けた新たな仕様の登場が話題となっている。それでは新型グラントゥーリズモの詳細を見ていこう。

 まず、新型グラントゥーリズモの最大のトピックとなっているのがパワートレインだ。新型にはマセラティによって新開発された3リッターV6ネットゥーノツインターボエンジンを搭載した490馬力の「モデナ」と、同エンジンの出力を550馬力まで高めたハイパフォーマンスモデルの「トロフェオ」を用意。

 さらに、モーター駆動による100%電動のモデルの「フォルゴーレ」がラインアップされた。

 BEVとなる「フォルゴーレ」は、フォーミュラEで培われた最先端の技術で開発された300kWの永久磁石モーターを3基搭載し、約760馬力のパワーをタイヤに伝達する。バッテリーモジュールに、シート下を避けて配置できるTボーン型バッテリーパックを採用することで、新型グラントゥーリズモの1353mmという低い全高にも対応することができたそうだ。

 また、新型グラントゥーリズモのスタイリングは、ひと目でこのクルマがグラントゥーリズモであることがわかるラインと、クラス最高峰のパフォーマンスを誇るモデルであることを表すスポーティさが融合したものとなっている。長いボンネットと盛り上がった前後フェンダーが形作るシルエットは、すべてのマセラティに共通するクラシックなプロポーションを踏襲し、リヤに向かってダイナミックに低められたルーフラインは、トライデントが配されたCピラーのカーブを強調することで力強さを表現する、そのデザインは、美しさと機能性を理想的にバランスさせており、そこには一切の無駄がない。

 新型グラントゥーリズモでは、インテリアにも注目したい。モダンな印象でまとめられたキャビン内には、マセラティ・インテリジェント・アシスタント(MIA)のマルチメディアシステム、最新のインフォテイメント、主な機能を集約したタッチスクリーンのコンフォートディスプレイ、デジタルクロック、ヘッドアップディスプレイなどの革新的なシステムが採用されている。

 そのほか、技術的なトピックとしては、アルミニウムやマグネシウムなどの軽量素材と高性能スチールの両方を使用することで、クラス最高の重量レベルを実現。新型グラントゥーリズモのパフォーマンスに大きな影響を与えたことは疑いがない。

 さらに、新型グラントゥーリズモの発売に合わせ、75周年を記念した限定モデル「プリマセリエ 75th アニバーサリー ローンチエディション」が用意されることも発表されている。

 パワフルな純エンジンモデルを用意する一方で、それを超える出力のEVを用意してきたマセラティ。これにより、マセラティも次世代に向けて歩みを進めていることがより鮮明となった。そんな意味でも今回のグラントゥーリズモのモデルチェンジは印象的なものとなった。


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