筆舌に尽くしがたい快感と音! 4気筒から12気筒まで人生一度は味わいたい傑作国産エンジン7選 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■大排気量・高出力・高回転といった魅力的なエンジンを搭載した国産車を振り返る

■量産車ながらレーシングエンジンと言っても過言ではないスペックを備えたエンジンもある

■中古車で100万円程度から狙える名エンジン車もあるので安価に乗るならいまのうちだ

お金を出してでも乗っておきたい国産名エンジン車たち

 脱炭素社会、カーボンニュートラルが叫ばれている昨今、いつまでガソリン車に乗れるのかわからなくなってきた……。しかし、エンジンの脈動は、動物の鼓動にも通じるほかには代えがたい魅力がある。だからこそ、いまのうちに乗っておきたい、国産の珠玉のエンジンを搭載したクルマをここにピックアップしてみよう。

V12代表

 ガソリンエンジンの頂点ともいえるV12気筒エンジン。国産車ではトヨタの2代目センチュリーに搭載された1GZ-FE型が唯一無二の存在。

 ベースになったのは80スープラなどに搭載された直列6気筒の2JZエンジンだ。1JZのボアを81.0mmに狭めて、コンロッドを軽量薄型化し、直6×2で12気筒化したエンジンともいえる。その証拠にショーファードリブンカーでありながら、1GZはいわゆるトヨタのハイメカツインカムのDOHC4バルブを採用(吸気側にVVTも)。5リッターNAで、280馬力、460Nm/4000rpmというスペックを誇った。

 一方、ショーファードリブンらしい特徴としては、片バンクにトラブルが発生しても、もう片バンクで走り続けられるフェイルセーフが与えられている点。もちろん、V12気筒ならではのスムースさと静かさは比類ない。そんな2代目センチュリーの中古車平均価格は、なんと190万円(新車時は1200万円)。ドライバーズカーではないが、夢の12気筒オーナーになるチャンスがある。

V10代表

 V12より軽量コンパクトで軽く、V8よりパワフルでより高回転までまわせるとして、1998~2005年代までは、F1でも全チームが採用していたV10エンジン(3リッターNA時代)。ダッジ・バイパー、ランボルギーニ・ガヤルド、ウラカン、アウディR8、BMW M5などが、V10エンジン搭載車だが、国産車だとレクサスLFAが最初。

 LFAのためだけに開発されたV10エンジンである1LR-GUEは、国産ではじめて500馬力をオーバーしたエンジンでもある(560馬力)。レッドゾーンは9000回転で、スロットルは各気筒独立。レース用のエンジンではおなじみのドライサンプで、チタン合金製吸排気バルブにコンロッド、DLCコーティングされたロッカーアームなど、エンジン単体でも1000万円クラスと言われた。

 LFAの生産台数はわずか500台なので、中古車でも価格応談というのがほとんど(6000万円前後かそれ以上とも言われている)。ちょっと手が届かないかもしれない……。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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