シティ派からピックアップトラックまで! 三菱の新旧SUVモデルを紹介 (2/2ページ)

これまで三菱を支えてきたSUVモデル

中古で購入可能な三菱のSUV車

パジェロ

中古相場:60〜600万円(4代目)、35〜200万円(3代目)

 パリ・ダカールラリーなどの活躍で日本にRVブームを巻き起こしたパジェロ。初代は1982年に登場しましたがデビュー時は4ナンバーのメタルトップおよびキャンパストップのショートボディのみが販売され、その後、3列目シートを備えたロングボディの登場で人気に火が付きました。

 パジェロは1991年に2代目、1999年に3代目が登場。ともに順調な販売台数を記録していきます。

 ただし、国内市場ではクロカンモデルよりSUVの人気が高まっていき、2006年に登場した4代目は販売が低迷。惜しまれつつ2021年に販売が終了しました。

 現在、中古市場で販売されているのが4代目で、約250台が全国で販売されているなど比較的タマ数も豊富。3代目となると約60台となり、初代、2代目は状態が良い車両を見つけるのが難しい状況です。

パジェロミニ

中古相場:5〜145万円(2代目)、6〜100万円(初代)

 パジェロの弟分として1994年に初代がデビューした軽SUVのパジェロミニ。軽乗用車ではなく軽商用バンのミニキャブをベースに、モノコックボディにラダーフレームを組み合わせたことで話題を集めました。

 副変速付きのパートタイム式4WDを備えたことなどで、ライバルとなるスズキ・ジムニーに劣らないほどの悪路走破性を備えていましたが、ジムニーにはないオンロードでの快適性も確保。オンオフでの使い勝手が良いことでパジェロとともに大きな人気を集めました。

 1998年には2代目が登場。軽自動車規格の変更に合わせてボディを拡大し、さらに乗用性能を高めました。ただし初代ほどの人気を集めることはできずに2013年に販売が終了しています。

 現在、中古車市場で販売されている車両は初代が約50台と少なめ。ただし、2代目は700台以上が販売されています。同車は150万円の値がつく程度の良い車両があるなど価格は上昇中。購入を考えているなら早めに手に入れることをおすすめします。

パジェロジュニア

中古相場:17〜100万円

 パジェロミニをベースにバンパーやフェンダーの装着でボディを拡大。登録車に仕立て1995年に登場したコンパクトSUVがパジェロジュニアです。

 1.1リッター直4エンジンを搭載し、パジェロミニより走行性能にゆとりが出たことで、一部のファンから大きな支持を得ました。

 ただ、軽自動車ベースとなったことで室内空間はパジェロミニとかわらず、その他、機能的な特徴を備えていなかったため、パジェロやパジェロミニほどの人気を集めることができず2000年に販売が終了しています。

 執筆時点では、中古市場での販売台数はわずか17台。高い値がつく車両はパジェロジュニアをベースにレトロ調ボディを備えたパジェロジュニア・フライングパグで、標準モデルは最も高い車両が75万円で販売されていました。

パジェロイオ

中古相場:25〜110万円

 パジェロジュニアの後継モデルとして1998年に登場したパジェロイオ。パジェロジュニアとは違い、軽自動車ベースではなく普通車サイズの専用シャシーが与えられています。

 パジェロジュニアより幅広いユーザーを取り込むべく、ボディバリエーションも3ドアに加え5ドアを用意。一時期は4WD仕様だけでなくFRモデルの販売されていました。

 パワーユニットは1.8リッター直4エンジンをデビュー時に用意し、その後、2リッター直4へ変更。2000年には1.8リッター直4直噴ターボエンジンが追加されました。ガソリン直噴ターボエンジンを量産車に初めての搭載したモデルとなります。

 パジェオイオはデビューから1、2年は好調な販売を記録しましたがその後、販売は低迷。2007年に国内での販売が終了し、いまだ後継モデルは登場していません。

 同車を中古市場で検索したところ、販売台数は執筆時で44台。価格が高い車両は2リッターエンジン搭載車が中心となりますが、状態の良い車両を探すのは簡単ではなさそうです。

エアトレック

中古相場:20〜90万円

 パジェロをはじめとしたオフロードモデルのラインアップが充実していた三菱が新たなユーザーを獲得すべく、2001年に投入したのがエアトレック。

 新世代クロスオーバーと名をうち、メーカーの大きな期待を持って登場した同車は、オンオフロードを問わない走行性能や立体駐車場におさまる全高など、都会的で使い勝手が良いSUVとして開発されています。

 パワーユニットは2リッターと2.4リッター直4エンジンをラインアップ。2002年にはランサーエボリューションと同じ2リッターターボエンジンを搭載するスポーツ仕様も追加されました。

 エアトレックは多くの魅力を備えていながらも国内では思うように販売が伸びずに2008年に生産終了。アウトランダーに後を託しました。

 中古車でエアトレックを購入しようとした場合、販売台数が全国で10台ほどしか出ていないなど非常に困難な状況。同車の購入に大きなこだわりがない場合は後継モデルとなるアウトランダーの購入を考えたほうがベターです。

ストラーダ

中古相場:125〜285万円

 海外市場で販売されていたピックアップトラックをRVブームが巻き起こっていた国内市場に投入したのが初代ストラーダ。1991年に国内での販売を開始するとメーカーの予想を超える人気を得たことで、海外仕様のフルモデルチェンジを経た後、1997年に2代目も国内販売されています。

 ボディはダブルキャブのみを販売し初代、2代目ともに2.5リッター直4ディーゼルエンジンが搭載されていました。

 ストラーダを中古車で探すことはかなり厳しく、初代、2代目合わせても全国で6台しか販売されていません。購入を考えている方にとってかなり厳しい状況といえるでしょう。

トライトン

中古相場:90〜240万円

 海外市場ではストラーダの後継モデルとなるピックアップトラックのトライトン。タイなどで生産されるトライトンは同車をベースとしたパジェロスポーツとともに大きな人気を集めます。

 このトライトンは国内にも導入され2006年から2011年まで販売していました。

 タイなどにラインアップされるディーゼルエンジンは搭載されず、3.5リッターV6エンジン搭載車とダブルキャブ5人乗りのみが販売されています。

 海外市場での人気が高かったトライトンですが、国内では販売が振るわず発売から約5年で販売が終了。すでに海外市場では2代目が登場していますが、国内導入されることはないでしょう。

 中古市場でトライトンはそもそもの販売台数が少ないこともあり、全国で出回っているのがわずか24台。ただ、比較的ニーズが高いのか中古相場は高めで安定しています。台数こそ少ないですが、状態の良い車両を探すことは難しくないでしょう。

まとめ

 ラインアップこそ少ないものの、三菱のSUVはどのモデルも個性的でそれぞれ魅力を備えています。SUVの購入を考えている場合、三菱SUVも候補に加えることをおすすめします。


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