テスラは商用車でも天下を取るのか? EVトレーラヘッド「テスラ・セミ」の納車スタートでどうなるトラック界! (2/2ページ)

欧州の大手トラックメーカーでも大型EVの開発が進んでいる

 時計の針を少し戻すと、テスラ「セミ」がワールドプレミアされたのは、いま(2022年12月)から5年近く前である2017年11月16日だ。

 この5年間で、テスラを取り巻く社会環境や事情環境は大きく変わった。

 乗用車では「モデル3」の販売台数がグローバルで急激に拡大し、また「モデルY」の販売も加わった。

 また、2010年代後半にはESG投資の嵐がグローバルで吹き荒れた。ESGとは、従来の財務情報だけではなく環境・社会性・ガバナンスを重視した投資のことで、企業の株価に直結するため企業経営のあり方が大きく変わったといえる。

 そうしたなかで、テスラの企業価値が株価として大きく反映され、テスラの時価総額が急拡大した。

 また、欧州グリーンディール政策や、アメリカではバイデン大統領が大統領令で自動車の電動化について明言するなど、グローバルでEVシフトが加速している。

 このような状況を踏まえると、テスラ「セミ」のニーズは、運送事業者を中心にグローバルで高まる可能性があるかもしれない。さらに、テスラ「セミ」製造コスト面では、他の乗用EVとの部品共有性から、近年の乗用EV販売好調を受けた量産効果が見込めるため、テスラとしての「セミ」事業における収益性が大幅に改善することも見込まれるだろう。

 ただし、欧州の大手トラックメーカーでも大型EVの開発が進んでいるため、テスラ「セミ」がトラック市場でひとり勝ちすることは難しいかもしれない。

 今後も、EVトラック市場における、テスラ「セミ」の動向をウォッチしていきたい。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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