優勝したらフランスへ招待だと!? ルーテシアE-TECHの800km超「無給油エコラン大会」に本気で挑んでみた (2/2ページ)

暑い! そして雨! エコランは忍耐勝負になってきた

 エコランの基本は走り続けること。エンジンを積んだクルマは発進時に多く燃料を使うと言われる。だけれども、E-TECHはシッカリとEVモードをもつので、あまり燃費に影響せずに停止、発進ができるのがいいところだ。だから今回も気にせずバンバンとSA・PAに寄ることができた。

 それはそうと、伴走車から、最初の1時間は無線がバンバン入り、「石田さん、いま燃費どのぐらいですか?」「この先も流れは順調です!」「疲れたらすぐ言ってください」なんてねぎらいも含めて盛り上がっていたのに、気がつけば無線はウンともスンとも言わない。もちろん無線が壊れたわけでもバッテリーがなくなったわけでもない。コチラの相手をするのに飽きちゃったのだ。向こうは2乗、こちらは延々孤独の旅。なんとなく予想はしていたものの、あぁ、ツライ……。それでもSA・PAに入れば、「お疲れ様です!」と笑顔を見せてくれるひかぴとけんけん。それだけでも癒されるというもの。

 そして大好きなコーヒーを飲み過ぎ、お腹もたっぷんたっぷんでもはや何も要らない=運転以外やることがなくなった4〜500kmあたりで次の辛さがやってきた。天気に恵まれたこの日、外気温計はなんと20℃を超えて22℃まで上がったのだが……暑い! 燃費のためにエアコンを消した車内は猛烈に暑い! だが早朝出発時は寒かったのでヒートテック、しかもエクストラウォームを上下に着込んだ私、3月なのに汗だくになってしまった。季節柄、エアコンを入れなくても窓を開ければ至極快適なのだが、窓を開ければ僅かとはいえ空力が悪化して燃費に響く。ちょっとだけ開ければ? などと思うかもしれないが、じつは私は重度の花粉症。この季節、もはや外はナウシカの腐海にしか見えないのだ。とりあえずSAのトイレでヒートテックを脱いで、汗をふきふきひたすら走った。

 そんなこんなで夕方にやっと四国へ到達! だが、日本ってこんなに広かったっけ? と思うほど、四国も長い。さらに普段の行いが悪かったのか、それともひかぴが雨女なのか、けんけんが雨男なのか、予報は曇りだったのに雨がパラついてくるという悲劇! 濡れた路面は燃費が落ちるし、ワイパーを作動させることだって燃費にはマイナスだ。だが安全には代えられない。できる限りのテクを使いながら、松山で高速を降りた。

 そして最後はEVボタンをオン! これは速度やバッテリー残量などの条件が整っていれば、基本モーターのみで走れるモードだ。市街地はほぼEVのみで走り、目的地へと到着した。休憩やら撮影やらも含めて、なんと出発から15時間! もうひかぴもけんけんも私も、達成感から落涙寸前だ。3人の共通意見としては、長距離移動が当たり前のフランス車だけあって、ルーテシアのシートがよくて助かった、というもの。クルマを降りて屈伸こそしたくなるものの、腰をトントンするようなシーンはなかった。

 さて、結果だが、これは後日表彰式があるので、そこで発表となるので、まだわからない。自車の燃費数値もそのときに改めてお伝えしたいと思う(記事に追記&Facebook/Twitterで発表いたします)。

 一方、伴走車のガソリンエンジンのルーテシアだが、エアコンは普通に使い、常に2人乗車。さらにオーディオもスマホの充電も普通に行った上に、ペースこそE-TECH車と同等だけれど、エコランを意識せずに走って、なんと3.6L/100kmを記録! 日本式の燃費に直せば、27.8km/Lという数字だ。ガソリンのルーテシアのWLTCモード燃費は17.0km/L(高速道路モードは19.8km/L)となっているので、高速道路モードで計算してもモード燃費に対して140%の達成率となる! これには正直驚かされた。42リッタータンクだが、もちろん無給油で走りきることができた。

 久しぶりのエコラン、いい体験になった! エコランは周囲の流れにも常に気を配るので安全運転にも繋がるし、読者の皆様もぜひ挑戦してみては? あ、伝えるの忘れてた、ひかぴ、けんけん、スマン! 帰りもルーテシアで自走だった……。


石田貴臣 ISHIDA TAKAOMI

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愛車
トヨタ・エスティマ(MCR30)
趣味
読書(ミステリーが主)、TVでのサッカー観戦(バルサ/PSG/アルゼンチン代表/UCL全般)、映画鑑賞
好きな有名人
リオネル・メッシ、アラン・プロスト、綾辻行人、有栖川有栖、田中 瞳

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