牛乳のテトラパック!? 冗談みたいな見た目の1人乗りマイクロカー「ZOEジッパー」はじつは日本の光岡産だった (2/2ページ)

TVのクイズ番組の景品としてお茶の間で人気爆発!?

 この光岡BUBUが、アメリカの大手ケミカルベンダー「ZOEプロダクツ」の目に留まったのがZOEジッパーの始まりです。同社はなにを思ったのか、1982年に自動車販売会社「ZOEモータース」をカリフォルニアに設立、BUBU501をジッパーと名付けて販売しはじめたのでした。

 当時、アメリカにもマイクロカーというニュアンスはあるこたあったようですが、ひとり乗りコミューターというのは珍しかったようです。それこそ、ホンダやヤマハのスクーターがじゃんじゃん売れていた時代ですから、「スクーターと違って、雨でも乗れるなら売れるはず」とでも目論んだのでしょう。車内はひとりで乗るにはわりと広めですから、買い物した荷物だって余裕で載せられますしね。

 ですが、実際には鳴かず飛ばす(笑)で惨憺たる結果だったようです。せっかく、ハードトップとソフトトップの2タイプも導入したのに、ひとりしか乗れないというのが致命的だった模様。マイクロカーといえども、ライバルたちはふたり乗りや4人乗りという売り文句で、ジッパーよりも高値ながらも「そこそこ」売れていたのです。

 それでも、ジッパーは憎めない可愛らしさからクイズ番組の商品としてテレビに登場。出場者はもちろん、視聴者から「あれは本当に走るクルマか?」などと多数の問い合わせがなされたとか。なんだか、某フレンドパークの「パジェロコール」を彷彿とさせるエピソードではありませんかね。

 ちなみに、本家の日本でも好事家はいらっしゃるようで、きれいにレストレーションして普段のアシにされているようです。SNSを拝見すると、パトロール中の警官までもが写真を撮らせてほしいとねだるとか、微笑ましいエピソードも。

 また、アメリカのオークションよりもはるかに安値な流通価格ですので、マイクロカーに興味がわいたらまずはBUBU501を探してみるのが手っ取り早いかもしれません。なるほどテトラパックみたいな車体が、2サイクルの甲高いエキゾーストを響かせて、それでも30km/hでトコトコ走っている姿は「カワイイ~!」と叫ばずにはいられないでしょう。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

文筆業

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三菱パジェロミニ/ビューエルXB12R/KTM 690SMC
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DJ(DJ Bassy名義で活動中)/バイク(コースデビューしてコケまくり)
好きな有名人
マルチェロ・マストロヤンニ/ジャコ・パストリアス/岩城滉一

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