まごうことなき「いいクルマ」……なのはわかってる! でもナゼか「買わないなぁ〜」となるケース5つ (1/2ページ)

このクルマをまとめると

■いいと思うクルマがあっても買うに至らないということはけっこうある

■この記事ではその「矛盾」のような事例が起こる5つの理由をピックアップ

■現在は納期遅延も影響しているようだ

買うに至らないケースは少なくない

「いいクルマ」と「欲しいクルマ」は別モノだという話を聞いたことはありませんか? 事前の情報でスペックなどを確認し、先進技術を詰め込んだり、世界初の技術が搭載されていたり、「これはいいクルマに違いない」と思っても、実際に試乗してみるとどうも気乗りがしない、というケース。また逆に、事前の情報ではそれほどピンときていなかったのに、試乗してみたらがぜん「欲しい!」と前のめりになるケース。はたまた、事前の情報でも試乗でもいいクルマだなと思ったのに、なぜか買うには至らないというケース。これにはいったい、どんな理由があるのでしょうか。多くの人に取材した経験から、5つの理由を導き出してみました。

 まず1つ目は、フィーリングもしくはタイミングが合わないという理由です。このフィーリングというのは、人それぞれ生理的にこれだけは気に障るという音や触感、肌触りや圧迫感などがあり、全体としてはいいクルマなんだけど、そこだけが合わなくて購入を断念するということです。たとえば、運転席に座ってみたら思ったよりタイトで、ドアを閉めたら圧迫感が強くて耐えられないという人。ウインカーの音がイヤだという人。ダイヤルで操作するナビやオーディオがムリという人もいれば、ハンドルの握り具合が気に障るという人もいました。

 他人から見ればちょっとしたところなのですが、当人からすると「そこだけは譲れない」ポイントなので、どうしようもないのです。そしてタイミングというのは、最近では納期の問題が大きくなっていますが、それ以前でも、風水などの占いで「この日までに納車したい」という人や、この方角のお店から買いたいという人など、その人なりのこだわりがあり、そのタイミングに合わないとダメという理由です。クルマは大きな買い物で、人生を変えるかもしれないものだけに、そういうこだわりが強くなるのかもしれないですね。

 2つ目は、現実的なところですが「どうしても横幅が車庫に入らない」といった、サイズ的な理由です。たとえば5ナンバーサイズのクルマなら入ると思って探していたのに、同じ5ナンバーサイズでも、1700mmギリギリのクルマもあれば、それより横幅が小さなクルマもあるので、試乗していいなと思っていざ買おうとなったら、よくよくスペックをみたら車庫に入らないかも、ということはけっこうあるものです。

 また、最近のクルマは車高が高いことも多いので、横幅は大丈夫だったのに屋根が当たってしまうということもあります。とくにマンションなどの機械式立体駐車場は、ボディサイズの規制が細かく決まっているために、断念せざるを得ないこともあるのです。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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