納期遅延に人手不足だけじゃない! 自動車ディーラーを悩ませる「高齢化したニュータウン」問題 (2/2ページ)

新車の販売よりも免許返納や査定に関する相談の方が多い

 ニュータウン開発から40年が経っても、多くは定年退職などで仕事をリタイヤしてそのまま住み続けることになる。「ここのところ、新車購入のご相談よりも運転免許のご返納なども伴うこともありますが、マイカーそのものを持つことをやめるためのご処分の相談にいらっしゃるお客様も目立っております」とは、そのような環境の店舗に勤めるセールスマン。

 新車販売の低迷以前に、自家用車の所有自体を運転免許の返納も伴なうことで、車両を処分する動きはコロナ禍前より目立っていて新車販売現場を悩ませていた。バブル期ぐらいに開発されたニュータウンなどは日本全国にたくさんあるので、そのようなニュータウン近くにある新車ディーラーはどこも同じような問題を抱えていると言っていいだろう。

 そして、前述したように住宅地にある店舗となるので、多くのケースで建て替えもままならないので、そう遠くないうちに閉店となるケースが目立ってきそうではある。ニュータウンの近くには、別のニュータウンも開発されるので、同じディーラーで複数の店舗が近い範囲内で店を構えることもあり、そもそも各店舗の販売テリトリーも狭かったので、40年前とは比べものにもならない新車需要の落ち込みを見せるいまでは、店舗の集約は合理的な判断ともいえる。

 ただし、40年前ほどではないものの若い世代が集まるニュータウンの新規開発は続いており、そのような場所へ新規出店する動きも目立っている。つまり単純に店舗閉鎖を進めるのではなく、店舗数を減らす動きもあるもののいまの動きは“店舗の再配置”が行われているという表現のほうが的確ではないかと考えている。

 ただし前述したようにディーラーのマンパワーは、働き手不足が深刻で限界に近い状況になってきている。とくにメカニックは連日激務が続いており、セールスマン以上に離職が目立っているともいわれている。セールスマンにしてもコロナ禍と言うより、新車の納期遅延によるディーラーの収益悪化などもあり、新規採用はかなり抑えられているとも聞く。メカニック、セールスマンともにその業務内容もあり、正社員登用が原則となるので人件費負担も大きいのである。

 中長期的にはマンパワー不足がより深刻となり、店舗の再配置すらままならなくなる状況も十分考えられる。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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