目から鱗どころかトラウマレベルの超個性! 乗れば「人生観」すら変わってしまう衝撃のクルマ4台 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■人生観が変化するくらいインパクトのあるクルマ4台を紹介する

■人生観が変わるどころかトラウマになるレベルの強烈なキャラや性能をもったものも

■エンジンが剥き出しだったりハンドル位置を左右変更できたりと常識が通用しないものばかり

キャラが強烈なクルマはハマると抜け出せなくなる

「あの出会いで人生観が変わった」などと大げさな表現がありますが、たいていの場合はしばらく時間が経つと「そうでもなかったかな」となりがち。たまたま自分のまわりにはなかったもの珍しさが手伝って、「そうでもないもの」でも人生なんて大げさな言葉を引っ張り出してしまうのでしょう。

 ですが、クルマの世界には人生観を変えてくれるようなものが少なくありません。「そうでもない」どころか、トラウマになるような強烈なキャラ、性能をもった、あなたのクルマ観すら変えてしまうモデルをピックアップしましたよ。

モーガン3ホイーラー

 電話をかけようと思ったら、いまは音声アシスタントに呼びかけるだけでこと足りますが、その昔はダイヤル式、さらには磁石ハンドルをぐるぐるまわして「品川の八百と六番」なんて交換台を呼び出していたかと。

 モーガン、名前を呼ぶだけで郷愁を誘うこのメーカーは、だいたいぐるぐるまわす頃のテイストを持ったクルマが中心です。最新モデルはともかく、メインストリームはシャシーが木枠だったりオールドスクールなところが魅力。とはいえ、タイヤは4本ついていて、なんだったらリヤフードにスペアを背負っていたりして、クルマとしてのセオリーをともかくはキープしています。

 ところが、タイヤを1本減らして3本という中途半端な作りにしたのが3ホイーラー。フロントは2輪でステアを担い、1輪だけのリヤでトラクションするわけで、それだけでも「どうなっちゃうの? 面白そう」となるのですが、これだけなら3ホイーラーのフォロワーというのがたくさんいて「人生観変える」までのインパクトは持ちえないかと。

 最新型はエンジンルームに独自の3気筒エンジンを収納しましたが、それまでのモデルはフロントに丸出し(笑)。バイクじゃないのに、空冷Vツインエンジンが外から丸見えです。これが、古いハーレーのパンヘッドだったりすると雰囲気マシマシ。かの宮崎駿さんもお気に入りで、彼の連載マンガにもたびたび登場していました。

 ひとたびドライブしてみれば、クセ強なコーナリングにクルマ観が変わること請け合い。スライドへのカウンターステアもプリミティブながら、クルマともバイクとも似つかない面白さです。しかも、鉄パイプみたいなマフラーから出てくる音のダイレクトさといったらありません。

 現代のクルマには薄れてしまったエンジンやシャシーを操るという根源的な楽しみは、きっとあなたの本能をくすぐってくれることでしょう。

テスラ・モデルS

 EV、わけてもスポーツ方向に振ったモデルに乗ったことがなければ、まずはモデルSを試してみることおすすめです。どこかその辺、50メートルでも直線があれば、EVに対するちょっとした偏見を秒で消し去ってくれることでしょう。

 だいたい、EVに初めて乗って驚くのは、モーターによる加速のスムースさではないでしょうか。その点、ICE(内燃機エンジン)はトルクの立ち上がりに時間がかかるもので、しかも回転数の上昇に伴った排気音やメカニカルノイズなど盛大なサウンドを発生します。

 たとえば、モデルSの0-100km/h加速は2.7秒とされ、R35 GT-Rとほぼ同等の速さを誇ります。が、その際のスムースネス、静粛性、さらにはアクセルに対する圧倒的なリニアリティはEV未経験者の想像をはるかに越えるもの。この感覚だけでも、目からうろこが200枚くらいは吹っ飛ばされること間違いありません。

 また、ドライビングモードを選べば、モーター制御ゆえの強烈なエンジンブレーキが得られることもモデルSの大きな特徴。Gモーメントの目まぐるしい変化は、まるで自分がドラム式洗濯機でクルクルと翻弄される洗濯物になった気分すら味わえるはず。

 いずれも官能評価ということにすぎませんが、このモデルSならではの「官能」こそ、あなたのクルマ観をひっくり返してくれるのです。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

文筆業

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三菱パジェロミニ/ビューエルXB12R/KTM 690SMC
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DJ(DJ Bassy名義で活動中)/バイク(コースデビューしてコケまくり)
好きな有名人
マルチェロ・マストロヤンニ/ジャコ・パストリアス/岩城滉一

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