ライドシェアは解禁すべきか否か? タクシー不足は明らかでも「反対意見」が根強いワケ (1/2ページ)

この記事をまとめると

■海外ではすでに一般的に行われている「ライドシェアリング」

■日本でもタクシー不足解消の手段のひとつとして導入検討の議論を本格化させている

■タクシー業界からは不安視されているが政府はタクシーとの両立を目指している

日本でも「特殊な地域」だけ許可されているライドシェアは好評

 一般のドライバーがマイカーを使って有料で人を運ぶ「ライドシェア(ライドシェアリング)」は、すでに海外の多くの地域でごく普通に行なわれている。アメリカでは2010年頃からはじまり、もはやあるのが当たり前なほど普及している。

 その先駆けとなったのが、日本でもフードデリバリーで知られるウーバーだ。もともとはライドシェアからスタートしたことは、日本ではあまり知られていない。

 そんなウーバーが日本でライドシェアを展開できないのは、法律で規制されているからだ。乗客を運送し、その報酬を受け取ることは、営業許可を受けた者しか認められていない。

 許可された車両には「緑ナンバー」が与えられるのに対し、一般ドライバーが許可を受けていない自家用車を使って普通の「白ナンバー」のまま他者を有償で運送することは「白タク」と呼ばれ、れっきとした違法行為として取り締まりの対象となる。

 なお、前出のウーバーCEOは、日本でも解禁された場合には、もちろん参入する旨を名言している。

 ただし、そんな日本でも例外がある。過疎化が進む一部の地域において、地方創生を目的に、国家戦略特区制度により、運営団体が自家用車を使って利用者の運送を行なっている地域がすでに存在する。利用者からは好評だという。

 そんなあくまで特殊な話だった日本におけるライドシェアが、ここへきてがぜん注目されはじめ、導入に向けて本格的に議論されるようになってきた。

 理由としては、こうしたライドシェアのようなサービスが必要という切実な事情がある。背景にはいろいろな事情があるが、いずれも深刻なタクシー不足が大きく影響している。

 たとえば、東京の浅草や京都などメジャーな観光地では、インバウンドが回復して一気に外国人観光客が増えて賑わっているが、タクシー待ちにものすごく時間を要している様子が散見されるようになった。あるいは前出のような過疎地でも、タクシーを利用したい人の数に対して、タクシーの数が足りていないところが多いという。

 そんな両極端な状況のいずれにおいても、タクシーが不足している点で共通しているわけだが、それにはタクシーの車両自体が足りていないケースもあれば、車両はあってもドライバーが足りていないケースもある。タクシー会社で働く運転手というのは、コロナ禍前と比べて全国でじつに2割以上も減ってしまったからだ。

 そこで、問題を解消すべくライドシェアを解禁しようという動きが政策側でも活発になってきた。


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