週末は東京都心でフォーミュラEが熱いバトルを繰り広げる! 駅から徒歩で行ける最高峰レース「東京E-PRIX」で日産が優勝なるか? (2/2ページ)

ドライバーと監督も意気込みを語った

 フォーミュラEに日産は2名のドライバーを送り込んでいる。この日登壇したのは、エースを務めるオリバー・ロランド選手。昨年の東京E-PRIXでは2位でフィニッシュする活躍を見せた。

 オリバー選手は、「日本にまた来られてとてもうれしく思っている。今シーズンは現状ではシリーズランキングもトップだし、チームの体制や雰囲気もとてもいい。この日本でのレースでもポールポジションを取るのはもちろん、集中して1位チェッカーを目指すよ」と意気込みを語った。

 2025年からスーパーGT GT500クラスに復帰したサッシャ・フェネストラズに変わって、ノーマン・ナトー選手が日産から参戦する。スケジュールの都合から会場に現れなかったが、ノーマン選手は文章によるコメントで、「東京はタイトコーナーやシケインもあり難しいコースだけど、そのぶん楽しいコースでもある。マシンも調子がいいので、シーズンを通してポイントを多く獲得できると思ってます。ほかのレースなどによるダブルヘッダーもあり準備に手間取りましたが、シーズン初戦以来となる17号車の表彰台獲得をこの東京で叶えたいですね」と記している。

 チームの監督を務めるトマソ・ヴォルべ氏は、「日産は、このフォーミュラEは2018年からずっと参戦しているだけあって、この活動はメーカーを動かす原動力でもあると感じている。メーカー的には次のGEN4の開発にも意欲を出しているし、2030年まで参戦することを発表しているので、そこへ向けてさらなる革新に期待したいね。あと、今年も日本でレースができてうれしいよ。オリバーをはじめ、ノーマンの活躍にも期待している」と、メーカーやチームに対する展望と、ドライバーへ対するコメントを残した。

 さて、今回の東京E-PRIXで使用されるGEN3EVOとなったマシンのカラーリングだが、昨年のチームのモチーフでもある桜をメインとしたデザインは引き継ぎつつ、イラストレーターの吉田健太郎氏が書き下ろした、懐かしの8ビットビュジュアルを取り入れ、レトロゲームをフィーチャーしたデザインとなった。

 ゲームやアニメといった世界をリードするサブカル文化をもつ日本特有の文化を最新の電動フォーミュラマシンに落とし込んだ演出は、日本で走らせるにはまさにピッタリの雰囲気。見ているだけで楽しくなる仕立てに注目だ。

 ちなみにこのGEN3EVO、4輪駆動化(予選、レーススタート、アタックモード時に四輪駆動機能が利用可能)と超高速充電に対応しており、0-100km/h加速がなんと1.86秒! これは、現行のF1マシンよりも30%速い加速性能だ。また、35%のリサイクル素材と持続可能な素材を採用する(GEN3と比較して9%アップ)。タイヤはハンコックのワンメイクで、5~10%グリップ力を向上しているとのこと。

 2025年シーズンはすでに表彰台を5回獲得するという絶好調の日産が挑む、2回目のフォーミュラE 東京E-PRIX。サーキットとは思えないほど抜群のアクセスを誇る、東京の臨海エリアで開催される世界最高峰のEVレースをぜひその目に焼き付けてもらいたい。たとえルールなどの詳細を知らなくても、世界レベルのモータースポーツが日本の公道で行われるというインパクトと迫力に、きっと大興奮するはずだ。


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WEB CARTOP 井上悠大 INOUE YUTAI

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