もし発売されていたらランボルギーニの歴史が変わっていた! ザガート・ラプターという幻の分岐点 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ランボルギーニ・ディアブロをベースに流線型フォルムのザガート・ラプターが製作された

■ザガート・ラプターはシザースドアではなくキャノピードアを採用していた

■市販化されていればランボルギーニの歴史が変わっていたかもしれない幻の分岐点だった

ランボルギーニとザガートが共同開発したコンセプトカー

 イタリアのカロッツェリアとして日本でもその名を知られているザガート。アストンマーティンやアルファロメオをベースにしたモデルが有名だが、それ以外にもランチアやアバルト、フェラーリ、さらに日本メーカーでは日産やトヨタともコラボし、数多くの個性的なモデルを世に送り出している。

 そんなザガートだが、じつはランボルギーニをベースに製作されたモデルがいくつかあったことはご存じだろうか。3500GTをベースとした3500GTZに、ディアブロの後継車のプロトタイプのひとつとしてその存在が明らかになったカント、ガヤルドLP570-4スーパーレッジェーラをベースに製作された5−95ザガートなどが代表的なところだろうか。

 しかしながら、どうしても忘れられないモデルがある。それがザガート・ラプターだ。1996年のジュネーブモーターショーで発表されたザガート・ラプターは、将来のスーパーカー像を提示するコンセプトカーだった。

 ザガート・ラプターは、ディアブロVTをベースに開発され、チューブラフレームのシャシーをカーボンファイバー製のエレガントなボディシェルで覆い、パワートレインにはディアブロVTのV12エンジンと6速MTの四輪駆動トランスミッションが流用されていたという。

 そう、ランボルギーニとザガートは、ディアブロとその後継モデルとしてデビューさせることを狙っていたカントの間をつなぐモデル(後にランボルギーニのアウディ傘下入りでカント発売は見送られてしまったが……)としてこのラプターを計画していたのだ。

 何よりも驚かされるのが、ディアブロがベースであることが信じられないほどエレガントなスタイリングだ。ディアブロといえば、カウンタックから継承した直線基調のウェッジシェイプボディを特徴としているが、このザガート・ラプターはその対極ともいえる、滑らかで流麗なラインの流線型フォルムを特徴とする。とりわけルーフ部に盛り込まれたザガート伝統のダブルバブル調のデザインには、マニアなら感涙だろう。

 しかも、このザガート・ラプターにはドアがない。いや、実際にはあるのだが、それがランボルギーニ特有のシザースドアではなく、ルーフとフロントウインドウが一体化したキャノピードアを採用していたのだ。ドライバーが乗り降りする際にはこのキャノピードアが前方にガバっともち上がる。その姿を一度でいいからお目にかかりたいと思うのは筆者だけではないはずだ。


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