この記事をまとめると
■CCAとは低温時のエンジン始動能力を示す重要な指標である
■劣化が進むと電圧低下し始動困難になる可能性が高まる
■交換は3年前後が目安となり季節前点検がトラブル回避につながる
バッテリーの能力は確認できる
車載の補器用バッテリー(12Vの鉛酸バッテリー)のCCAとは、コールド・クランキング・アンペアの頭文字をとった用語だ。
コールド・クランキング・アンペアとは、バッテリーがエンジンを始動させる能力がどれほどあるかを示す指標である。この数値が規定以下になるとエンジン始動が困難になる可能性がある。その判定は、CCAテスターと呼ばれる機器で確認できる。
CCAの判定は、−18℃という低温状態でバッテリーから一定量の放電をさせ、30秒後に電圧が7.2V以上あるかどうかで判断する。低温で測定する理由は、エンジン始動でバッテリーに負担のかかりやすい冬を想定してのことだろう。
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一般に補器用の鉛酸バッテリーは12Vバッテリーと呼ばれるが、新品の場合、じつは13~14Vの電圧がある。7.2Vというのは新品のときの半分近い数値であり、かなり劣化した状態といえる。これでは、スターターモーターでエンジンを始動するのはかなり難しいことが想像できるのではないか。
検査を行う際、−18℃というような低温を実現するのは必ずしも現実的でないため、CCAテスターは温度差を考慮した設定で常温での計測ができるよう工夫されている。
バッテリーは、種類を問わず使っているうちに性能低下が生じる。これを一般にバッテリー劣化という。鉛酸バッテリーでは、充電と放電を繰り返すうち電極に硫酸鉛(PbSo4)が付着し、これが充電を妨げてしまう。
硫酸鉛とは、鉛酸バッテリーが放電したとき電極の鉛と電解液の希硫酸との化学反応によって生じる物質だ。しかし、バッテリーが新しいうちは充電する際に分解され、電極の鉛と電解液の希硫酸にわかれる。ところが、充放電を繰り返して使い込むうち、充電しても鉛と希硫酸に分解しにくくなり、電極に定着したままとなって充電できなくなる。充電を十分にできなければ、電圧が下がって新品時の本来の性能を出せなくなるので、エンジン始動ができなくなる。
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いま使っているバッテリーの性能低下がどれほどであるかを確認できるのがCCAテスターだ。もしCCAの値が10Vを切るようであれば、クルマに車載したまま走行中に充放電するのではなく、バッテリーを下ろすなどして外部電源からじっくり充電することで、電圧を回復させることもできる。
とはいえ、一般に車載の12Vバッテリーは3年ほどが利用の目安といわれる。時期が来たらクルマから降ろして充電しても電圧が回復しにくくなるので、交換ということになるだろう。
夏場は空調を利用することで電力使用量が増え、冬は外気が低くなるのでバッテリーの能力自体が下がる傾向となる。したがって、真夏を迎える前や冬の到来を前にCCAをテスターで調べておくと、エンジン始動に不安を覚えずに済むのではないだろうか。