この記事をまとめると ■スバルが「ハイパフォX2」でS耐久第2戦に挑んだ
■アップグレードされた「ハイパフォX2」は速くなっているがトラブルに泣いた
■高い実力を秘めた「ハイパフォX2」ではドライバー間の腕の差が顕著になっている
新マシンの成果を遺憾無く発揮したハイパフォX2 ENEOSスーパー耐久シリーズ2026 Empowered by BRIDGESTONE第2戦「SUZUKA 5時間レース」が、三重県の鈴鹿サーキットで、4月18〜19日に開催されました。Team SDA EngineeringがST-Qクラスに投入した、SUBARU HIGH PERFORMANCE X version II(以下ハイパフォX2)は、非常に高い戦闘力と速さを見せてくれました。
鈴鹿サーキットを走るスバル・ハイパフォーマンスXバージョン2 画像はこちら
第1戦のもてぎ4時間レースでは、ドライブシャフトのブーツが破れてしまうというトラブルが発生しながらも無事に完走を果たしたハイパフォX2。それから約3週間のインターバルで第2戦鈴鹿5時間レースを迎えました。
当然、トラブル箇所の対策はしていますが、そのほかにもいくつもアップデートが施されました。
ハイパフォX2アップデート内容 ■フロントドア: 再生カーボン化による軽量化
■フロントアンダーパネル: エアダム大型化によるフロントダウンフォース効果向上とアンダーステア低減
■eLSDの制御アップデート: ターンイン時の車両安定性向上
■車両諸元に合わせたAWD(DCCD)の制御アップデート: 旋回性向上
■リヤブレース追加: フロントからリヤへの伝播速度を適正化することによるリヤの追従性向上
見た目の部分での変化こそありませんが、軽量化や車体の安定性を狙った制御を進化させるなど、乗りやすさが大幅に向上しています。
スバル・ハイパフォーマンスXバージョン2のドア 画像はこちら
今回のレースでは、ニュルブルクリンク24時間レースのQFレースと日程が重なったため、井口選手はニュルブルクリンク24時間に参戦。社員ドライバーの伊藤和広選手・花沢雅史選手とプロドライバーの山内英輝選手の3人でレースに挑みます。
ドライバーの山内選手と花沢選手と伊藤選手 画像はこちら
チームは木曜のスポーツ走行から始動。各部分のチェックやコースの習熟などを行います。金曜の占有走行でも引き続きセットアップの確認を進めていきます。
18日土曜の午前中に行われたフリー走行での計測タイムは2分19秒677。想定ライバルであるST-2クラスのランサーエボリューションXやシビックタイプRは2分17・18秒で周回していますので、僅差ではありますが、フリー走行の計測タイムで若干負けています。そのほかの走行では、ライバルと同等のタイムで走行していました。
鈴鹿サーキットを走るスバル・ハイパフォーマンスXバージョン2 画像はこちら
午後に行われた予選のAドライバー伊藤和広選手は2分17秒653をマーク。Bドライバーの山内英輝選手は2分15秒146という圧倒的なタイムを叩き出します。Cドライバーの井口選手は欠席ですので、続くDドライバーの花沢雅史選手は2分19秒623となりました。
この結果、A・Bドライバー合算タイムが4分32秒799となり、出走台数48台中25番手。ST-Qクラス2番手からのスタートとなりました。
伊藤和広選手は「鈴鹿はBRZのときもトラブルが起きたり、ハイパフォX1のときも準備不足でよい結果が出なかったりと、チームとしては鬼門となっています。チームの雰囲気も少し悪い部分もありました。それらを今回のハイパフォX2では払拭するためにいろいろ取り組んできました」
鈴鹿サーキットを走るスバル・ハイパフォーマンスXバージョン2 画像はこちら
「成果を出せるように、クルマも開幕戦から進化させてきました。しかし、開幕戦でも感じましたが、アンダーステアの強さやリヤの接地感の薄さなどによる、ジェントルマンドライバーが扱うには少しピーキーな感じになっているのが問題です。練習走行まではいい感じにタイムも出せていたのですが、予選では自分のミスによりタイムも出せませんでした。山内さんは2分15秒146と2秒も早いタイムで走っていますので、マシンの進化の成果は存分に出ています。その成果を生かせないのが歯がゆい感じです」と予選後に語ってくれました。