2010年代に入るまで多くのモデルに展開された
【7代目アコードタイプS(2005年11月)】
ミドルラージセダン(世代によってはワゴンやクーペ、ハッチバックなども設定)「アコード」の7代目に設定された「タイプS」もやはり、2005年11月のマイナーチェンジとともに登場した。
この7代目アコードの「タイプS」が従来のモデルと大きく異なるのは、セダンだけではなくワゴンにも設定されたこと、そして「ユーロR」という欧州車を彷彿とさせる上質かつ高性能な走りを備えたスポーツグレードがすでに設定されていたにもかかわらず、ほぼ同様のコンセプトをもつ「タイプS」を追加したことにある。
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ただしパワートレインは、「ユーロR」のK20A(220馬力/8000rpm&21.0kg-m/6000rpm)+6速MTに対し、「タイプS」はデビュー当初より存在する「24TL」と同じK24A(200馬力/6800rpm&23.7kg-m/4500rpm)+マニュアルモード付き5速ATの組み合わせ。
一方で足もとには「ユーロR」の215/45R17 87Wよりも「24TL」の205/55R16 89Vよりも大径かつワイドな225/45R17 90Wタイヤを装着。これに合わせてスプリング、スタビライザー、ブッシュ類を強化しダンパーの減衰力特性を変更した、欧州仕様のスポーツタイプサスペンションを採用している。また、「ユーロR」を象徴するレカロ製セミバケットシートやMOMO製ステアリングホイールも、セダンのみオプション装着可能だった。
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果たしてその走りはというと、排気量が0.4リッター大きいエンジンと変速制御も賢い5速ATのおかげで、街乗りからワインディングまで楽に加速できるものの、ハンドリングや乗り心地は、しなやかそのものだった「ユーロR」と比べるととくに荒れた路面ではややラフな仕上がり。MT車を運転できない、あるいは実用上どうしてもワゴンがほしいというユーザー以外、敢えて「ユーロR」ではなく「タイプS」を選ぶ理由は率直にいえば乏しかった。
【S2000タイプS(2007年10月)】
ホンダの創業50周年を記念するモデルとして1999年4月に発売されたFRピュアスポーツオープンカー「S2000」。その「タイプS」は、2007年10月に実施された最後の一部改良とともに追加された。
最大の特徴は、先に北米で2007年4月に発表されたクラブレーサーモデル「CR」と同様の大型前後スポイラー、アルミホイール、シフトノブが装着され、ブラック&イエローの専用ファブリックシートが設定されたこと。
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ただし「CR」とは異なりソフトトップは撤去されなかったため、アルミ製ハードトップやヘッドレストフェアリングは装着されず、ソフトトップ収納スペースへの補強材追加も未実施。
これらの違いからサスペンションセッティングも、「CR」がサーキット走行を主眼とした非常にハードなものだったのに対し、「タイプS」は標準仕様よりもクイックかつハードながらもワインディングでの走りを重視した専用セッティングを採用。タイヤ銘柄も、「CR」がよりドライグリップを重視したブリヂストン・ポテンザRE070を装着したのに対し、「タイプS」は標準仕様と同じブリヂストン・ポテンザRE050を採用していた。
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この「タイプS」が事実上、S2000の有終の美を飾るモデルとなり、2009年6月に販売を終了。
相手が12年もの間、日本国内には「タイプS」は存在せず、2021年8月に2代目NSXの最終モデルとして「タイプS」が発売されるが、これもわずか30台限定だった。
間もなくアキュラ・インテグラの「タイプS」が北米より日本へ輸入される見込みだが、こちらも台数限定の一時的なものとなる可能性が高い。