時代遅れなんてドコ吹く風! 走り好きなら「HV」じゃなくてあえて「純エンジン」グレードで乗りたい現行車6選 (2/2ページ)

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4)レクサスLC

やがて絶滅危惧種となりかねない、HVとガソリン車のある国産スーパースポーツがレクサスLCだろう。

レクサスLCには、3.5リッターV6エンジン+モーター、マルチステージハイブリッドシステムを持つHV(LC500h)と、5リッターV8エンジンを積む純ガソリンエンジンモデル(LC500)がある。そして後者のLC500には、ラグジュアリーを極めたコンバーチブルも用意されるのだ。スペックはHVのエンジン299馬力、36.3kg-m、モーター180馬力、30.6kg-mに対してガソリン車は怒濤の477馬力、55.1kg-mを誇る。こうしたスーパースポーツが、新車で堂々と乗れるのは、今のうちかもしれない……。

5)スズキ・スイフトスポーツ

高額モデルが2台続いてしまったが、コンパクトカーでもあえてガソリン車で乗りたいクルマはある。その1台が、標準グレードにマイルドHVを用意する、スズキ・スイフトのスポーツバージョンとなるスイフトスポーツだ。ミッションは6速MTと6速AT(CVTではない!!)を用意し、あらゆるスポーツコンパクトを望むユーザーに受け入れやすいのも魅力といっていい。

その走りは欧州ホットハッチを彷彿させるほどで、K14Cと呼ばれる1.4L直噴ターボエンジンは、車重1220kgものエスクードにも積まれ、グイグイ走れるユニットで、それを990kgのスイフトに積んでいるのだから、遅いわけなし。

いや、元気すぎるほど活発に、ヤンチャに、楽しく(MTでもATでも)走れるのだからゴキゲンだ。ちなみに、標準型スイフトにもガソリン車はあるものの、そちらとは別物、まったく違うスポーツマシンである。

6)トヨタ・ヤリス

最後に紹介するのは、これまた国産コンパクトの1台、今、売れに売れているトヨタ・ヤリスだ。標準車にはHVとガソリン車が用意されているが、ここでとどめを刺すのは、ホモロゲーションために開発されたGR版のGRヤリスである。

世界最高峰の燃費性能を、WLTCモード35.8km/LをHVモデルでたたき出す標準車に対して、GRヤリスは純ガソリンモデルのみで、3気筒1.5リッターLNA、120馬力、14.8kg-mのRS(CVT/FF)、そして3気筒1.6リッターターボ、272馬力、37.7kg-mを叩きだすRZグレード(6速MT/4WD)が用意される。価格はRSでも265万円、RZのベースグレードでは396万円に達するものの、とくにRZグレードの走りはとても3気筒の1.6リッターエンジンとは思えない、怒濤のトルク、加速力の持ち主。何しろ0-100km/h、5.2秒の俊足なのである(2リッターのスポーツモデルより速い!!)。

6速のi MTには自動ブリッピング機能も付いていて、その走りは恐ろしく速く、エンジン、操縦性命!! の、素晴らしくファンなもの。今は当たり前に売っていて、それこそKINTO専用車まであるのだが、おそらく、こうしたモデルは二度と世に出てこないはずで、あえてガソリン車を選ぶ価値ある、今しばらくしか買えない? 純ガソリンエンジンを積んだ珠玉の1台といっていい。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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