【試乗】アウディQ5は優雅な見た目と実用性を両立! ディーゼルの大トルクと電制サスで走りも極上 (2/2ページ)

「Q5スポーツバック」はデザインと実用性を見事に両立している

 正直言ってパワーユニットは、電動車が溢れる今となっては平凡なキャラクターでしかないとも表現できるのだが、感動したのは絶品の乗り心地である。Q5そのものの完成度はもちろん、Q5スポーツバック1stエディションに特別装備されるダンピングコントロールサスペンションの恩恵もあって、255/45R20サイズのピレリのSUV専用タイヤ「スコーピオンVERDE」を履いていても、驚くべきストローク感ある極上の快適度あふれる乗り心地を示してくれるのだ。

 それは前席だけでなく後席もしかりで、最低地上高185mmを生かした悪路や雪道での安心感に包まれたコンフォータブルなドライブ、そしてプレミアム感あふれるスタイリッシュさを発散できる都会の荒れた路面、高速道路の継ぎ目などでも、乗員はまるでアウディ一流の乗り心地が堪能できるアウディ上級サルーンモデルに乗っているかのような世界を、先進感あるデジタルコクピットとファインナッパレザーのシートのかけ心地の良さとともに味わえるというわけだ。

 後席の居住性もまったく問題なしだ。クーペライクなルーフラインがこのスポーツバックの特徴だが、実際に後席に座ってみるとバックドアの傾斜こそQ5より強いものの、乗員の頭上部分はQ5と大きく変わらず、後席居住性への影響は最小限だからである。

 アウトドアにも大活躍してくれる4WDのSUVゆえに気になるラゲッジスペースは、クーペライクなスタイリングにして、フロア幅1050mm、後席使用時の奥行き950mmと大容量。標準のQ5は550リットル、スポーツバックは510リットルだが、奥行きがたっぷりあり、ホイールハウスの出っ張りが小さいので荷物の積載性は十分以上と言っていいだろう。後席を格納すれば奥行きは1800mmまで拡大し、容量は1480リットル(Q5は1520リットル)に拡大できるのだ。

 つまり、流麗なルーフラインによる美しくも頼もしいエクステリアデザインと実用性を見事に両立したのがこのQ5スポーツバックということになるだろう。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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