見た目はヨンクっぽいのにニク!? 最近4WDがウリのメーカーに「FF車」が増えているワケ (1/2ページ)

この記事をまとめると

■4WDイメージの強いメーカーもFF車をラインアップしつつある

■海外の4WDをメインとするメーカーでもFFモデルを導入するケースが増えている

■電動車であれば緻密なコントロールが可能なので2WDモデルでも安定して走れる

4WDが多いと思ったらFFもいつの間にか増えている

 クロスオーバーSUVが世界的なムーブメントと呼ばれるようになって久しい。もはや、SUVは各ブランドのラインアップにおけるメインストリームで、すなわち4WD比率が高まっている……と思いきや、そうでもないというのが現実だ。

 その象徴といえるのが世界に誇るSUVブランドの「SUBARU」。同ブランドにおいては、「ボクサー」と呼ばれる水平対向エンジンの特徴を活かした「シンメトリカルAWD」がコアテクノロジーとして認知されているが、最近のラインアップを見ると状況が変わってきている。

 国内向けの現行ラインアップを眺めてみると、AWD(全輪駆動)しか設定していないモデルは、レガシィアウトバック、レヴォーグ、フォレスター、WRX S4だけで、それ以外のモデルにおいては2WDも設定するようになっている。

 FRであることがアイデンティティであるBRZは当然リヤ駆動であり、ボクサーエンジンのエントリーモデルであるインプレッサも従来からFFを設定していたが、SUVに分類されるクロストレックや、トヨタと共同開発した電気自動車ソルテラにも2WD(いずれもフロント駆動)が用意されている。ラインアップ上では、半分のモデルが2WDになっているという見方もできる。

 国産ブランドで、同じく4WDイメージが強いブランドといえば三菱自動車だろう。とくにデリカ全車がディーゼルエンジン+4WDなのは同ブランドを象徴している。しかしながら、全ラインアップを見ていくと、意外に2WDは多く設定されている。

 たしかにアウトランダーPHEVやエクリプスクロスPHEVといったプラグインハイブリッドカーにおいては基本的に前後をモーターで駆動するパワートレインとなっているため4WDが基本となるが、同じエクリプスクロスでも1.5リッターガソリンターボ車になると、前輪駆動の2WD版も用意されている。

 デリカミニをはじめとする軽自動車においても、基本的に前輪駆動の2WDと4WDの両方を設定している。軽EVのeKクロスEVは前輪駆動の2WDだけ、軽商用EVのミニキャブミーブは後輪駆動だけの設定となっている。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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モトブログを作ること
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