自らが作った「ランドローバーは四角いもの」は捨てた!? 流麗ボディの「レンジローバーGT」が伝統よりも必要としたものとは (2/2ページ)

インテリアもこれまでのランドローバーとは大きく異なる

 また、レンジローバーGTは、そのインテリアも公開された。そしてインテリアもまた、従来のレンジローバーから大きく進化している。

 キャビンは徹底したミニマリズムを追求し、物理スイッチを極力減らしたクリーンなデザインを採用。大型センターディスプレイを中心に各種操作を集約することで、視覚的にもすっきりとした空間を実現している。一方で、上質なレザーやウッド、メタル加飾など、レンジローバーらしい素材へのこだわりは健在で、高級SUVらしい落ち着きと上品さをしっかりと感じさせる。

 また、新世代EV専用アーキテクチャーを採用したことで、フロアはフラット化され、前後席ともにゆとりある足もと空間を確保。静粛性の高い電動パワートレインと相まって、まるで高級ラウンジのような居住空間を目指したという。

 JLRが掲げる「モダンラグジュアリー」というキーワードは、単に豪華な素材を使うことではない。必要以上の装飾を排し、シンプルで美しいデザインと快適性を高い次元で両立させることにある。新型モデルのインテリアは、その思想をもっとも体現した空間といえそうだ。

 JLRは現在、ブランド戦略を大きく見直している。レンジローバー、ディフェンダー、ディスカバリー、ジャガーをそれぞれ独立したブランドとして育てる方針を打ち出し、新たにブランドとしてフリーランダーの復活も目論んでいる。デザインやキャラクターをより明確に差別化していくという戦略だ。

 そのなかでレンジローバーは、「ラグジュアリー」を追求するブランドとして位置付けられており、今回のレンジローバーGTプロトタイプもその方向性を色濃く反映している。単なるSUVではなく、高級サルーンのような上質さとEVならではの先進性を融合させたモデルとして開発が進められているのだ。

 これまでのランドローバーの魅力は、「どこへでも行ける」という安心感にあった。しかし、これからの時代は悪路走破性だけでなく、航続距離や静粛性、そして空力性能も重要になる。そう考えれば、レンジローバーGTプロトタイプのような流麗なスタイリングをまとったランドローバー車の登場も自然な進化といえるだろう。「ランドローバーは四角い」というこれまでのイメージは、レンジローバーGTが登場することで劇的に変わるのかもしれない。レンジローバーGTに関する詳細は、2026年後半に発表予定とのこと。その正式デビューを楽しみに待ちたい。


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