1本8万円の超ハイグリップタイヤを学生に無償提供! フォーミュラジムカーナでダンロップが学生に与えた「喜び」と高難易度の「試練」 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■フォーミュラジムカーナにダンロップがタイヤを供給した

■もち込んだのは「ディレッツァβ06」というハイパフォーマンスタイヤ

■学生にダンロップの誇る最高峰のタイヤを使ってもらいたいという狙いがある

”超”ハイパフォーマンスタイヤをもってきた理由

 2023年からスタートしたフォーミュラジムカーナという競技をご存じだろうか? この競技は、その名が示すようにジムカーナ競技なのだが、レギュレーションが極めてユニークだ。

 というのも、全国の大学、もしくは専門学校などに所属する自動車部、それに準ずる団体の学生たちが戦うのだが、「クルマ」「タイヤ」「その他道具」などが一式、大会運営側から貸し出される。つまり、全チームがイコールコンディションのワンメイク形式で戦うということになるのだ。

 その理由としては、通常、全国の体育会自動車部に所属する学生たちは、自身の所属する部のクルマを使って戦うわけだが、部活の規模や予算、人員などの都合でその戦力は大きく異なる。最低限のレギュレーションが揃っていても、ベースのクルマの状態や仕様で、勝てる可能性のある競技も勝てない、もしくはそれほど実力がなくてもクルマがよすぎて勝ってしまうなど、クルマに依存した戦力差が生まれてしまう。

 そんなジレンマを解消し、全車イコールコンディションとした上で戦うこのフォーミュラジムカーナは、純粋に腕と腕、チームワークでの戦いとなる。非常にピュアなモータースポーツだ。

 そして同大会の会場では、全国の自動車関連サプライヤーや、自動車メーカーもブースを出展しており、学生たちの進路相談、相手は学生なのでつまり就職活動の会場としても使われている。未来あるクルマ好きの若者を集める絶好の場なのだ。

 さて、そのフォーミュラジムカーナでは、前述したように勝負の行方を左右する重要な「タイヤ」も、全車統一となっている。そして年4戦(予選3戦・決勝1戦)ある各大会で、それぞれタイヤのブランドと銘柄が変わるのも特徴だ。

 今回我々が取材に訪れたフォーミュラジムカーナRd.2で協賛したメーカーは、ダンロップであった。しかし、ここで使われたタイヤが驚くべきシロモノだったので、その背景も含めて話を聞いてきた。

 まずこの競技では、毎戦さまざまなタイヤメーカーがタイヤを供給しており、GAZOO Racingがサポートする形で貸与されるGR86と、女子クラス向けに日産が貸与するノートオーラニスモに、それぞれ各社のスポーツタイヤが1セット装着される。

 3年間この競技を取材してきているが、どのステージでもそのメーカーでもっともポピュラーなハイグリップタイヤが提供されており、今回のダンロップの場合だと、ディレッツァZ IIIが定番であった。毎戦、開会式でタイヤが発表されるのだが、今回のステージでも、「ダンロップだからディレッツァZ IIIだろう」と勝手に予想していた。しかし、ダンロップの担当者から思いがけない発表があったのだ。

「今回はディレッツァβ06をおもちしましたので全力で駆け抜けてください」

 耳を疑った。というのもこのディレッツァβ06というタイヤは、GR86/BRZカップのプロクラスなどで使用される”ガチ”のハイパフォーマンスタイヤであり、ダンロップ担当者曰く「1本8万円程度はするかと」というほど、超高級なタイヤである。1本あたり、ディレッツァZ IIIの約2倍だ。それを今大会参加する16台分に加え予備分など、相当数をもち込んだ。大学生ではまず使うことのないこのタイヤをなぜもってきたのだろうか?


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WEB CARTOP 井上悠大 INOUE YUTAI

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