電動化で重くてハイパワーなイマドキSUVでもバッチリ! ヨコハマの新スタッドレス「iceGUARD 8 SUV」は履いて間違いナシの完成度 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■横浜ゴムのSUV向け新作スタッドレス「iceGUARD 8 SUV」をテスト

■接地面積3%増加で氷や雪を掴む力を向上させた

■重量級SUVでもグリップの変化を掴みやすい特性を実現している

接地面積3%増&剛性16%向上

 SUV人気が定着して久しい。いまやコンパクトクラスから大型プレミアムモデル、さらにはBEVにまでSUVの選択肢は幅広くなった。一方で、SUVは一般的な乗用車に比べて車重が重く、重心も高い。大径タイヤを装着するモデルも多いなか、冬用タイヤには氷雪性能だけでなく、高い負荷を受け止める剛性や耐摩耗性も要求される。

 そんなSUVに向け、今季ヨコハマタイヤが新たに投入したのが「iceGUARD 8 SUV」だ。今回、その性能を北海道旭川にあるヨコハマタイヤの冬季テストコース「Tire Test Center of Hokkaido(TTCH)」で試す機会を得た。

 TTCHは2015年12月に開設されたスタッドレスタイヤ開発の重要拠点だ。圧雪の総合試験路や圧雪ハンドリング路、登坂試験路などに加え、2018年には屋内氷盤試験場、2023年には屋内氷盤旋回試験場も稼働している。とくに興味深いのが屋内施設だ。氷上性能は気温や日射などの影響を受けやすいが、屋内氷盤試験場では室温5℃以下なら氷表面温度をマイナス10~0℃に制御できる。つまり再現性の高い条件で制動、旋回性能を開発・評価できるわけだ。

「接触密度」と「接触面積」の両方を増やした iceGUARD 8 SUVの開発思想は明快だ。タイヤと路面の「接触」を増やすことにある。ヨコハマではこれをふたつの視点から追求している。ひとつはミクロレベルで氷とゴムの接触点、すなわち「接触の密度」を増やすこと。そしてもうひとつが、マクロレベルで路面とタイヤの「接触の面積」を拡大することだ。トレッドコンパウンドには乗用車用iceGUARD 8の技術をベースに、SUV用として専用開発した「冬ピタ吸水ゴム SUV」を採用した。

 スタッドレスタイヤにとって厄介なのは氷そのものだけではない。タイヤが氷面を通過するときに発生する薄い水膜が潤滑作用を起こし、グリップを失わせる。その水をいかに素早く取り除き、ゴムを直接氷へ接触させるかが重要になる。そこで新しい「水膜バスター」を小型・高密度化。多層構造によって強力に吸水し、従来のiceGUARD SUV G075に採用されていたスーパー吸水ゴムからさらに吸水能力を高めている。加えてシリカ配合によってミクロレベルでのしなやかさを確保しながらSUV専用配合によってブロック全体の剛性を最適化した。

 つまり氷面の微細な凹凸には柔軟に追従しながら、重量級SUVを支えるタイヤとしては腰がしっかりしているという、相反する性能を両立させようとしている。劣化抑制にも手が入れられ、ヨコハマの資料では約4年後でも氷上摩擦力の低下を抑制するとしている。スタッドレスは新品時だけ効けばいいわけではない。「永く効く」という性能も重要だ。


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中谷明彦 NAKAYA AKIHIKO

レーシングドライバー/2026-2027日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

中谷明彦
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海外巡り
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